映画【幸せになるための27のドレス】あらすじ。多くの女性が、お気に入り映画のひとつに挙げる【プラダを着た悪魔】。働くことの楽しさと苦悩を華やかに描き、映画を大ヒットに導いた脚本家が、同じく脚本を務めた【幸せになるための27のドレス】はロマンチックなラブコメディーであると同時に幸せを追い求める、ひとりの女性の成長を描いた物語をぜひご覧ください。
映画【幸せになるための27のドレス】あらすじ
ニューヨークのある夜、ジェーン(キャサリン・ハイグル)は友人の結婚式にブライズメイドとして参加しました。
忙しなく新婦の世話をしつつも、腕時計をチラチラと見ては時間を気にしている様子。
ところが、式が盛況の中ジェーンは会場を出てタクシーに乗り込んでしまいました。
着いた先は、また別のウェディング会場。
なんと、ジェーンは一晩に2つの結婚式をハシゴしていたのです。
幼い頃から、愛する人と素敵な結婚式を挙げることを夢見てきたジェーンですが、気付けばお人よしの性格からか、友人たちのブライズメイドを引き受ける日々。
職場の上司に長らく恋しているものの、何も行動できずにいたのです。
そんな中、ウェディングコーナー担当の新聞記者ケビン(ジェームズ・マースデン)は、過去に27回もブライズメイドをしたというジェーンを記事にしようと近づきます。
加えて、ジェーンの自由奔放な妹・テス(マリン・アッカーマン)も現れ、あろうことかジェーンが片思いしていた上司との結婚を発表。
自分の気持ちを押し殺し、2人の結婚式の準備を手伝うジェーンですが……。
映画【幸せになるための27のドレス】の見どころ
アメリカ流結婚式事情をのぞき見
物語の大きなポイントである結婚式。
式場探しやドレス選び、ウェディングあるあるに、人種や人柄によって変わる特徴的な式の数々など、まるで自分も結婚式に参加しているような気分を味わえます。
中でも、27回の結婚式に立ち会ってきたジェーンが、27着のブライズメイドドレスを代わる代わる着まわすシーンは見どころのひとつ。
インドの民族衣装であるサリーを模したドレスや、ショッキングピンクのミニワンピ、黒のタキシードもあれば、扇子がセットになった着物まで。
それぞれのドレスと一緒に流れる、アイデアと個性に溢れた結婚式の描写も要チェックです。
様々な人種が住むアメリカならではの結婚式事情を楽しむのはもちろん、一度でもロマンチックな結婚式に憧れたことのある人ならばワクワクすること間違いなしです。
“幸せ”になるためのヒント
幸せとは何か?好きな人とうまくいくには?幸せになるためには、どうすればいいのか?など、誰しもが抱えたことがあるであろう疑問や悩み。
結論から言ってしまえば、その答えは自分で見つけ出さなければなりません。
本作はタイトルにもある通り、幸せになるためのヒントが散りばめられているそんな映画です
現代に生きる女性たちと同じように、自分の幸せを探している主人公のジェーン。
しかし、優しく世話好きな性格から、気付けばいつも人の為に生きる日々を送っています。
自宅のクローゼットには、今までに務めたブライズメイドのドレスが はち切れんばかりに詰め込まれています。
片思い中の上司や大切な家族、良き相談相手である友人にさえ自分の本当の気持ちを打ち明けられず、何でも受け入れてしまうジェーン。
そんな彼女に、新聞記者のケビンが投げかける言葉。
「NOって言ったことある?」
見ている側が思わずハッとしてしまう言葉です。
いつからかYESと答える方が良い、と思うようになっていませんか?
相手を傷つけたり失望させてしまうことを恐れ、NOと言えない否定が出来ない。
しかし、それを続けていたら自分の心はどうなるの?
幸せになるためには、時にはしっかりとNOと言うことも大切です。
その他にも登場する、沢山の素敵なセリフの数々。
きっと、改めて自分を見つめ直すことが出来るはずです。
実力派キャストによる感情移入必至な演技
「なんだか嘘くさくない?」と、人によっては敬遠してしまいがちなラブコメディー。
しかし、本作はそんな心配は全く無し。
キャストの顔ぶれを知ってもらえれば納得いただけるはずです。
主人公のジェーンには、大ヒット海外ドラマシリーズ【グレイズ・アナトミー】(2005-)で主要キャラのひとりを演じた、キャサリン・ハイグル。
映画では、【男と女の不都合な真実】(2009)【かぞくはじめました】(2010)などでヒロインを演じ、人気ラブコメクイーンでもあります。
お調子者で頭の良いケビンには、【X-MEN】(2000)【ソニック・ザ・ムービー】(2020)でも有名なジェームズ・マースデン。
とある場面で浮かべる、彼の愛にあふれた表情は必見です。
また、わがままだけれどどこか憎めない妹のテス役は、Netflixオリジナル【スリープオーバー ~夜の大冒険~】(2020)でキレキレのアクションを披露したマリン・アッカーマン。
実力派キャストによる本作は、笑いや胸キュンシーンが楽しめるのはもちろん、シリアスなシーン、涙を流すなどの繊細なシーンでも、心揺さぶられること間違いなし。
性格の全く違うキャラクターたちにも関わらず、ひとりひとりに感情移入をしてしまうはずです。
【幸せになるための27のドレス】の感想
パッケージから王道の恋愛ものだろうと予想するも良い意味で裏切られる本作。
結婚式やカラフルなドレスにウットリしたり、ラブストーリーに胸がトキめいたりすると同時に、観終わってみると、思うようにはいかない日々や、何となく好きになれない自分とちゃんと向き合ってみようと思えるのです。
そして、自分で自分のことが嫌いになった時こそ味方でいてくれる、そんな人を見つけて、大切にしてほしいと願わずにはいられません。
ラブストーリーが好きな人や普段見ない人、女性や男性も結婚をしたいかどうかは関係なく、幸せを探すすべての方にぜひ観ていただきたい作品です。
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