映画【プリデスティネーション】ネタバレと解説。予測不能の展開と想像を絶する結末が待ち受ける。ロバート・A・ハインライン原作のパラドックス小説「輪廻の蛇」を映画化。そこに”居る”のは誰なのか、究極の輪廻に惑わされる!
【プリデスティネーション】あらすじ
序章
男は、連続爆弾魔フィズル・ボマーを阻止するため別の時代にいた。そして、仕掛けられた爆弾の解除をしていた時だった。後ろに気配を感じ、持っていた拳銃で発砲すると相手も打ち返してきた。男は、銃弾が止むと同時に爆弾を密閉容器に入れようとしたが、直前で爆発し顔に大やけどを負った。
近くにあったケースを必死に取りに行こうとした時、発砲していたであろう男がケースを近くに寄せる。すると男は、ケースを抱えると一瞬のうちに姿を消したのだ。自分がいるべき時代に戻った男は、移植手術により全く別人の顔になっていた。数か月後、男は再びフィズル・ボマーを捕えるべく任務に向かった。
1970年のニューヨークのバーに、ジョン(サラ・スヌーク)という青年が現れた。バーテンダー(イーサン・ホーク)は、あることからジョンの身の上話を聞くことになる。ジョンは話し始めた。
「わたしがまだ少女だった頃……」実は、ジョンは女の子として生まれてきたのだ。そしてここから、ジョンがジェーンという少女だった時のシーンになる。ジェーンは赤ん坊の時に孤児院の前に捨てられ、ずっとその孤児院で育てられた。
小さい頃から”違和感”を持っていたが、気にしないまま18歳となり、ある出来事によって初めてその違和感を知ることになる。
大学に通っていたジェーンは、ある男性と出会って恋に落ち妊娠した。相手の男性とは愛し合っていたが、なぜか男は「すぐ戻る」と言った後に忽然と姿を消してしまう。ジェーンは18歳という若さで女児を出産しシングルマザーとなったが、出産に立ち会った医師から驚くべきことを告げられた。
彼女は、女性と男性の両方のものを持っていたというのだ。ただ、出産で出血が多く命の危険があったため卵巣や子宮を摘出し、男性の方の尿路を作りだす再建手術を行ったと聞かされた。
つまり、ジェーンは女性ではなく男性になったのだ。さらに生後1週間経過したある日、ジェーンの娘は病院から連れ去られてしまった。
ある男
話を聞いたバーテンダーは、ジョンを店の地下に連れて行き”時標変界キット”を取り出すと、ジョンを1963年に連れて行った。(バーテンダーは時空警察だった。)引退を決めていたバーテンダーは、自分の後を引き継ぐのを条件に、ジョンにその時代の帽子やコート、札束と男に復讐するための拳銃を手渡した。
ジョンは、バーテンダーの提案を受け入れ自分を捨てた男に復讐すべく、コートに拳銃を忍ばせると男と出会った大学で待ち伏せしたのだ。
そこに、女性だった頃のジェーンが現れジョンに声をかけて来た。ジョンは後ろを向きながらジェーンと会話をしたが、驚くことに会話は自分がジェーンだった頃の記憶を同じだったのだ。