PR

【イニシエーション・ラブ】あらすじと解説。不思議な仕掛けがある恋愛小説を実写映画化。

©2015「イニシエーション・ラブ」製作委員会

映画【イニシエーション・ラブ】は、2004年に発行された乾くるみの原作小説を、松田翔太と前田敦子主演で映画化した恋愛映画です。原作小説は130万部を超えるミリオンセラーとなりました。恋愛小説ではありますが、ある仕掛けが話題となり、一部のファンからはミステリー小説とも言われています。キャッチコピーは、「最後の5分、全てが覆る。あなたは必ず、2回観る。」を、ぜひ。

PR

【イニシエーション・ラブ】あらすじ

ぱっとしない見た目で恋愛に奥手な鈴木(森田甘路)は、大学の友人から人数合わせで誘われた合コンで成岡繭子(前田敦子)と出会いました。

その後、合コンメンバーたちと海にでかけたり、テニスしたりする中でお互いに気になる存在となり、鈴木の決死の告白によって付き合い始めます。

付き合い始めた後も繭子の家に通ったり、繭子のために運転免許証を取得してドライブしたり、今まで過ごしたことのない幸せな時間を過ごします。

そしてクリスマスイブに、お洒落なホテルで食事してこの上なく幸せな夜を過ごすシーンで、映像はカセットテープのside-Bに切り替わります。

切り替わったside-Bでは、東京で社会人となって働く鈴木(松田翔太)と静岡で暮らす繭子の遠距離恋愛する姿が描かれています。

PR

キャスト情報

鈴木/松田翔太・森田甘路

本作の主人公で、読書が好きな静岡大学数学科に所属する22歳の青年です。

人数合わせで参加した合コンで出会った成岡繭子と付き合うようになり、繭子から「たっくん」と呼ばれます。

side-Aの鈴木役は森田甘路が演じ、side-Bの鈴木役は、【アフロ田中】(2012)、【LIAR GAME】シリーズ(2010)、【花より男子F】(2008)などの作品に出演する俳優の松田翔太が演じました。

成岡繭子/前田敦子

本作のヒロインで、歯科衛生士として働く20歳の女の子です。

鈴木と同じく読書が好きで、主に古典文学を好んでいます。

成岡繭子役は、【もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら】(2011)、【もらとりあむタマ子】(2013)、【さよなら歌舞伎町】(2015)などの作品に出演する女優の前田敦子です。

本作では繭子が可愛らしく描かれているシーンが多く登場します。

前田敦子の元アイドルならではの表情はとても魅力的で、繭子というキャラクターを引き立てています。

PR

【イニシエーション・ラブ】見どころと考察

side-Aとside-Bの物語

本作はside-Aとside-Bの二部構成となっており、原作小説のカバーにはこのような注意書きがあります。

「最後から二行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する」

映画でもこれが忠実に再現されており、この仕掛けが「読み終わった後は必ずもう一度読み返したくなる」「もはやミステリー」と言われている理由となっています。

鈴木と繭子の恋愛模様に注目しながら、楽しんで頂きたいポイントです。

「イニシエーション・ラブ」の意味

学生から社会人になる大きな環境の変化の中で、学生の頃から付き合っていた恋人と別れた経験がある方もいるでしょう。

本作のタイトルとなっている「イニシエーション」には「通過儀礼」という意味があり、「イニシエーション・ラブ」は大人に成長する過程の中で、次の段階に進むために必要な恋愛という意味が込められています。

鈴木の会社の同僚である石丸美弥子は、「変わるということは悪いことではない」「考えを変えないことは成長を止めることだ」と言い、繭子との関係に悩む鈴木を納得させます。

PR

【イニシエーション・ラブ】感想

本作を初めて見た時は、キャッチコピーの「最後の5分、全てが覆る。あなたは必ず、2回観る。」の意味が気になって見始め、見終わる時にはその仕掛けにまんまとハマり混乱しました。

その後も、仕掛けの内容が分かっていても何度も繰り返し見たくなる不思議な魅力を持った作品で、原作小説の面白さを忠実に再現していると思います。

またエンディングでも紹介されているように、カセットテープや公衆電話など1980年代を代表するアイテムが次々と登場し、見る人を懐かしい気持ちにさせてくれます。

ぜひ、ご覧下さい。

©2015 乾くるみ/「イニシエーション・ラブ」製作委員会