【デューン/砂の惑星 】2022年公開予定リメイク版の前に1984年のデビッド・リンチ版をおさらい。

【デューン/砂の惑星】ネタバレ。フランク・ハーバートが描くSF大作をデビッド・リンチが映像化。カイル・マクラクランの軍服姿が凛々しい、スティングがかっこいいと評判の1984年版【デューン/砂の惑星 】をまとめました。

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【デューン/砂の惑星 】のあらすじ。

全てをロボットに頼り切った結果 怠惰に陥った人類は、ロボットに奴隷化された。

その後、人類はロボットに対して反乱(ブトレリアン・ジハード)を起こして奴隷から解放され、その教訓としてコンピュータの類は生産せずに人間自体の能力を高める事となる。

それがベネ・ゲスリットと呼ばれる集団だ。

冒頭、皇帝シャッダム4世(ホセ・ファーラー)はナビゲーターに、ポール・アトレイデスは危険であるから殺せと警告された。

その一方で、皇帝はアトレイデス家の宿敵ハルコネン家のヴラディミール・ハルコネン(ケネス・マクミラン)と組んで、アトレイデス家に宇宙(the Known Universe)で最も重要な生産物であるスパイス(精神を高める薬)を産出する唯一の惑星アラキスを支配させた上で不正を行わせて産出量を減らし、その責任をアトレイデス家になすりつけて追い落とす陰謀を企んでいた。

ポール(カイル・マクラクラン)は、アトレイデス家の母星であるカラダンで、通過儀礼としての精神トレーニングを教母(Reverend Mother)から受けていた。

それは、箱の中に手を入れるというものだったが、ポールは箱に手を入れた途端 恐怖に襲われた。

だが箱から手を引き抜けば、ポールは教母が彼の首に突きつけている毒針ゴム・ジャバルに刺されるようになっていた。

かって同じ試練を経験しているポールの母ジェシカ(レディ・ジェシカ)は、ポールが試練に耐えた事を知って安堵した。

その後、ポールはガーニイ(パトリック・スチュワート)から護身術の訓練を受けるなどして惑星カラダンで日々を過ごす。

しかし、惑星カラダンでの日々は終わりを告げ、アトレイデス家は惑星アラキスへと移る。

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【デューン/砂の惑星 】ネタバレ

侍医ユエの裏切り。

惑星アラキスでアトレイデス家を待ち受けていたものは、侍医ユエ・ウェリントン(ディーン・ストックウェル)の裏切りだった。

ユエはハルコネン家に妻を人質に取られ、やむを得ずアトレイデス家を裏切り、ポールを睡眠薬眠らせた上でポールの父レト・アトレイデス伯爵(ユルゲン・プロホノフ)をウラディミール・ハルコネン(ケネス・マクミラン)に引き渡した。

アトレイデス家の要塞はシールドで守られていたが、シールドはユエの裏切りによって開放され、ハルコネン家によって要塞は占領された。

レト・アトレイデスは、ユエから「自分が死ななければ息子と妻に危険が及ぶ」と脅され、渋々ユエに従ってハルコネン男爵の下へと連行された。

ユエは、ハルコネン男爵に仕方なく協力したためレト・アトレイデス伯爵の奥歯に毒薬を隠し、毒を噛んでハルコネン男爵を巻き添えにして死ねと伯爵にアドバイスした。

レトは、忌の際に意識が朦朧とした中で毒を吹きかけたが それはハルコネン男爵ではなく、ハルコネン家のメンタート、パイター・ド・ブリース(ブラッド・ドゥーリフ)にかかってしまい、ハルコネン男爵は難を逃れた。

捕らえられたポールと母親ジェシカは、小型輸送船で砂漠に運ばれて捨てられる手はずだったが、二人は声を使った超能力でハルコネンのパイロット達を倒して逃亡。

その後、二人は惑星アラキスの砂漠の民フレメンに出会う。

フレメン達は、ポールとジェシカに対して受け入れるかどうか半信半疑だったが、2人の戦闘力がフレメン達を遥かに上回るのを知り仲間として受け入れた。

ジェシカは老齢のフレメンの教母の知識を受け継ぐ為、危険が伴う命の水を飲んでフレメンの教母の知識を受け継ぐ。

命の水の効果で妊娠していたジェシカの出産が早まり、彼女はアリア(アリシア・ウィット)を出産した。

ハルコネン家、そして皇帝シャッダム4世と対決!

ポールは、ナビゲーターが恐れているのは自分が覚醒する事だと気付き、死の危険を冒して命の水を飲んで覚醒する。

覚醒したポールは巨大な砂虫を手懐ける事が可能となり、ラバン・ハルコネンに代わってアラキスの反乱を収めに来た皇帝親衛隊サルダカンと巨大な砂虫に乗って戦う。

ポールの率いるフレメン達の攻撃で、シャッダム4世の宇宙船に穴が開く。

一方、成長したアリアはポールの代理として一足先に皇帝の宇宙船内にいた。

フレメンの攻撃で皇帝の船内が混乱する最中、アリアはウラディミール・ハルコネンの心臓のプラグを抜き、更にゴム・ジャバル(毒針)を刺した上で突き飛ばす。

彼はフレメン達の攻撃で出来た穴から外へ放り出された後、砂虫に吸い込まれて最後を迎えた。

しかし、最後にまだアトレイデス家の宿敵ハルコネンが残っていた。

フェイド・ラウサ(スティング)である。

ポールは皇帝と取り巻き、そしてフレメン達が注視する中でフェイド・ラウサに決闘を挑み、ナイフで格闘しフェイド・ラウサを倒した。

その後、降雨が一切なかったアラキス全土に雨が降って映画は終わる。

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【デューン/砂の惑星 】解説

カットされたシーン

カットされたシーンでは、その後 ポールはシャッダム4世に代わって帝位につくためにシャッダム4世の娘イルランを后として要求する。

しかしながら、ポールが本当に愛しているのはチャニなのであくまで形式。

だが、イルランは形式上とは言えポールの妻なのでポールの歴史を物語っている。

ここをカットすると冒頭のシーンが意味を成さないが、制作サイドが歴史上の帝位簒奪者のようなイメージを嫌ったようです。

見どころ。

アトレイデス家は音を使用した音響兵器のテクノロジーが進歩、ハルコンネン家は空中浮遊の技術に長けているなどの技術的特徴や羊羹のような対人シールドのCGシーンが面白い。

映画では描かれていませんが、何故ジェシカが女子を出産することを強要されていたのか、というとアトレイデス家の娘がハルコンネン家に嫁ぐ事で長年仲の悪い両家を調停する狙いがあったため。

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感想

駄作と言われている本作ですが、ハルコネン男爵家全体とスパイスの過剰摂取で奇形化したナビゲーター(蝉人間?)など、作品全体に貫かれた独特のテイストは評価しても良いし、ブライアン・イーノの音楽も素晴らしい。

また、スティングがフェイド・ラウサ・ハルコネン役で登場。

スティングの悪役振りは映画では、かなり決まっている。

登場シーンはもちろん、見せ場となっているポール・アトレイデスとの対決シーンもカッコよく決まっています。

負けてしまいますが……。

残念なのは通常の2時間16分版では、過程がなくて結果のみが描かれたダイジェスト版のようになってしまっていること。

※テレビ放送用に解説を加えた3時間版は冒頭に解説が加えられて多少わかり易いのですが、今度はデビッド・リンチがその解説部分が気に入らず、3時間版はアラン・スミシーズ扱い。

そのため、当時大人気のカイル・マクラクランやユルゲン・プロポノフ、ショーン・ヤングの他、ピカード艦長でブレイクする前のパトリック・スチュワートや【ゲーム・オブ・スローンズ】の三つ目鴉役でお馴染みのマックス・フォン・シドー、果てはプロデューサーの妻であるイタリアの名女優シルヴァーナ・マンガーノまでもが出演する超豪華キャストであるにも関わらず、本作は不本意な興行成績となってしまいました。

2020年12月に公開予定のヴィルヌーブ版【DUNE/砂の惑星】では2部に分けての公開となります。

※2021年10月15日に公開予定。

また、ヴィルヌーブはフランク・ハーバートの【DUNE】に基づいた【DUNE/Sisterhood】の企画をHBOに提案していましたがワーナーに版権が移った模様。(配信未定、ew?)

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深遠なるデューンの世界(用語解説)

ムアドディブ 又はムアディブ=ポール・アトレイデスを指す

クウィザッツ・ハデラック(ハ)(Kwisatzs Haderach)イーデッシュヘブライ語で”跳躍する”という意味だそう。

ここでは救世主のような意味で使われており、ポール・アトレイデスがそれに当たる。

ベネ・ゲセリット(ベネ・ジェスリット、Bene Gessritto)精神能力を向上させるトレーニングを受けている集団。

メランジ、スパイス=向精神薬

砂の惑星=DUNE(本来は砂丘の意)=アラキス

ゴム・ジャバル DUNEの世界では単なる毒針にも名称が着いている。

ランズラード(Landsraad)大公家連合、アトレイデス、ハルコネンなどの名家がそれに当たる。

皇帝=パディッシャーエンペラー、パディッシャーとはペルシャ語で皇帝の意。

フレメンとは惑星アラキスの原住民で砂漠の民。

ナビゲーターとはメランジの過剰摂取で奇形化した人間、特殊な容器の中で生存し宇宙を折りたたむ事で宇宙船を移動させる能力を持つ。

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