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【プラットフォーム】ネタバレと解説・考察。不条理なシステムに支配された世界で男の結末は?

©BASQUE FILMS, MR MIYAGI FILMS, PLATAFORMA LA PELICULA AIE
作品情報

2021年1月29日に日本で公開後、絶大な人気を集め最近ではNetflixでも配信がスタートした、ガルダー・ガステル=ウルティアの長編初監督映画【プラットフォーム】。アカデミー賞の前哨戦とも言われる映画祭のひとつ、トロント国際映画祭ではミッドナイトマッドネス部門での観客賞を受賞しました。

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【THE PLATFORM】あらすじ

「プラットフォ-ム」(C)BASQUE FILMS, MR MIYAGI FILMS, PLATAFORMA LA PELICULA AIE

ある日、ゴレン(イバン・マサゲ)が目が覚めると、部屋の真ん中に穴があいた階層が遥か下の方にまで伸びる塔のような建物の中にいました。すると、その穴を通じて巨大な台座に乗せられた残飯同様の食物が上の階層から運ばれてきました。

訳が分からなかったゴレンは、同じ階にいた老人トリマカシ(ソリオン・エギレオール)から、ここでの驚くべきルールを聞かされます。

この建物は縦に長いタワー型の刑務所で、ここに入所する者たちは、定期的かつランダムに自分のいる階層が変更されるとのこと。

そして、上の階層から順番に食料が運送され、食料は上の階層の者からどんどん食べられ、“プラットフォーム”と呼ばれる巨大な台座に乗せられて下の階層に運ばれるため、下に行けば行くほど食料は減少するというシステムになっていました。そしてこれが、下の階層の者が食事を摂れる唯一の手段だったのです。

1カ月後、ゴレンは気付くと、さらに下の「171」階層にいて、ベッドに縛り付けられて身動きが取れなくなっていました。ゴレンはこの不条理なシステムを壊すべく、プラットフォームに乗って食事を分配しようとしますがーー。

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『穴』と呼ばれる刑務所のルール

「プラットフォ-ム」(C)BASQUE FILMS, MR MIYAGI FILMS, PLATAFORMA LA PELICULA AIE

この『穴』と呼ばれる刑務所にはいくつかのルールがあります。

・ルール1:1ヶ月毎に階層が入れ替わる
・ルール2:何でもひとつだけ建物内に持ち込める
・ルール3:食事が摂れるのはプラットフォームが自分の階層にある間だけ

食べ物を計画的に貯蓄することはできない」。

食べることができるのは、あくまでプラットフォームが自分の階に停止している間だけ。

持ち物を一つだけ穴に持ち込むことができる」。

主人公のゴレンは本を、そのほかの囚人のは本や縄、刃物を持ち込んでいる者もいました。

子どもは穴に収容されない」。

映画を紐解くための主なルールとしてはこの3つが重要になります。

また、生き延びるにあたっては同室になるメンバーの性格や相性が非常に重要になることも想像に難くありません。実際にゴレンは入所当初に同室だったトリマカシには殺されかけています。

しかし、この作品で最も注目したいのは穴の中の者同士の争いではありません。穴を管理する外の世界との戦いがこの物語の大きな鍵となります。