【ヱヴァンゲリヲン新劇場版】の全4部作の第3部。ニアサードインパクトから14年後の世界で繰り広げられる、ネルフと新たなる組織ヴィレの戦いや、エヴァ第13号機によるフォースインパクトの発動を描きます。シンジがエヴァに絶望し、渚カヲルと出会い、希望を取り戻すため再びエヴァに乗る過程を、多くの謎とともに楽しめます。完結編【シン・エヴァンゲリオン劇場版】公開に向けて前作を分かりやすく解説します。
【ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q】あらすじ
舞台は前作【ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破】(2009)終盤で起きた「ニアサードインパクト」から14年後の世界です。
葛城ミサトをはじめ旧ネルフ職員らは反ネルフ組織 WILLE(ヴィレ)を結成し、ネルフ製エヴァの殲滅を目的に活動していました。
14年ぶりに目覚めた碇シンジは周囲の人々の変化に戸惑い、ニアサードインパクトを起こした張本人が自分であることに絶望し、もうエヴァに乗らないよう警告を受けます。
シンジはヴィレを飛び出しネルフ本部へ向かい、そこで渚カヲルと出会います。
そして物語は、フォースインパクトの始まりから完結編【シン・エヴァンゲリオン劇場版】(2020)へと続きます。
キャスト情報
渚 カヲル/石田 彰
エヴァの第13号機パイロットで「フィフスチルドレン」と呼ばれる少年。
銀髪に赤い瞳というビジュアルと謎めいた言動が印象的です。
カヲルの声を演じたのは、【最遊記】(2000)シリーズなどに出演し、独特な声質でミステリアスな役に定評がある石田彰です。
碇 ゲンドウ/立木 文彦
ネルフ最高司令官で、妻は碇ユイ、息子は碇シンジ。
目的のために手段を選ばない非情な行動が多く、冷徹な性格をしています。
ゲンドウの声を演じたのは、【銀魂】(2006)シリーズなどに出演し、「世界の果てまでイッテQ!」「総合格闘技イベント PRIDE」などのナレーションとしても定評のある立木文彦です。
赤木 リツコ/山口 由里子
ネルフ技術開発部所属。
E計画担当で、のちヴィレの保有する戦艦「AAAヴンダー」の副長。
ミサトとは親友同士で、ミサトが熱血漢なタイプに対し、リツコは冷静沈着なタイプです。
リツコの声を演じたのは、【ポケットモンスター】(2002)のジョーイ役、【ONE PIECE】(2001)のニコ・ロビン役などを務める山口 由里子です。
【ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q】見どころと解説
「Q」に込められた意味とは?
ヱヴァンゲリヲン新劇場版は「前編、中編、後編、完結編」の順番で構成され、前3作については雅楽の言葉である「序破急(じょはきゅう)」にちなんだタイトルが付けられています。
「序破急」とは、曲を構成する3つの部分という意味があり、「序」は無拍子かつ低速度で展開され、「破」から拍子が加わり、「急」で加速が入り、一曲が展開されます。
加速する後編「Q」では、序・破の14年後の世界を舞台としたまったく新たな物語が展開される内容となっています。
「WILLE(ヴィレ)」とは?
WILLE(ヴィレ)とは、ドイツ語で「意志」を意味し、葛城ミサトがリーダーを務める本作から登場する反ネルフ組織です。
「AAAヴンダー」(通称:ヴンダー)という巨大戦艦を保有しており、ヴィレの主な活動拠点となっています。
ヴィレは、ネルフの元職員で構成していますが、人手不足で民間人も多く所属しており、ネルフよりも技術力は低いです。
ヴィレの目的は、全ネルフ製エヴァンゲリオンの破壊、及びフォースインパクト発動の阻止です。
映画の見どころ「フォースインパクトの発動」
絶望していたシンジは、新たな希望を求めて渚カヲルと共にエヴァ第13号機に搭乗します。
そしてセントラルドグマ最深部でカヲルの制止を聞かず、シンジは第2使徒リリスとMark.06に刺さる2本の槍を抜いてしまいます。
これによりMark.06の体内に潜んでいた第12の使徒が活動を再開し、使徒であるカヲルがトリガーとなって「フォースインパクト」が始まりました。
【ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q】感想
本作で今まで映画のメインの舞台となっていたネルフが「悪」、新たに登場したヴィレという組織が「正義」として描かれている展開に驚いた方も多いと思います。
次作の【シン・エヴァンゲリオン劇場版】(2020)で1993年の企画開始から27年間続けられていたエヴァンゲリオンシリーズの制作は終了となる予定です。
多くの考察があり、社会現象にもなったエヴァンゲリオンシリーズ、次作でどのように完結するのか楽しみです。
ぜひ、ご覧下さい。
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