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【チワワちゃん】映画。キャストとネタバレ考察、バラバラ殺人事件の犯人は?

©2019「チワワちゃん」製作委員会

【チワワちゃん】考察とネタバレ。ある若者グループの中心的存在で「チワワ」と呼ばれていた女性が、バラバラ遺体となって東京湾で発見される。彼女の友人の1人であるミキは突如自分たちのグループの中心に現れた「チワワ」という少女がどんな人物だったのか、聞き込みと称した思い出話をひとりずつに聞いて回る。そこにあったのは、それぞれが抱いたチワワと過ごした短い青春の日々だった。

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【チワワちゃん】あらすじ

ある若者グループの中心的存在で「チワワ」と呼ばれていた女性が、バラバラ遺体となって東京湾で発見される。

彼女の友人の1人であるミキは突如自分たちのグループの中心に現れた「チワワ」という少女がどんな人物だったのか、聞き込みと称した思い出話をひとりずつに聞いて回る。

そこにあったのは、それぞれが抱いたチワワと過ごした短い青春の日々だった。

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チワワちゃんキャスト

ミキ/門脇麦

チワワの友人であり、物語の主人公であるミキを演じるのは映画【愛の渦】(2014)や【二重生活】(2016)にも出演している女優の門脇麦。

門脇麦は1992年、アメリカ生まれ東京育ち。

第6回TAMA映画賞最優秀新進女優賞、第36回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞、第88回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞の新人各賞を受賞している注目の女優です。

チワワ/吉田詩織

チワワちゃん役を務める吉田詩織は、1997年生まれ、2017年に映画・およびドラマに初出演した新人女優です。

テレビドラマ【クズの本懐】(2017)などに出演しています。

チワワ役についてのコミックナタリーのインタビューでは「今回、チワワが決まってから乗り越えて行かなくちゃいけない壁があり毎日緊張感がある日々を過ごしてきました」と語る彼女ですが、チワワの天真爛漫な演技は目を見張るレベルの高さでした。

ヨシダ/成田凌

成田凌は第42回日本アカデミー賞 新人俳優賞、第44回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を取った経験のある実力派俳優。

1993年生まれの若さで、映画やドラマに多数出演し、近年では【愛がなんだ】(2019)やNHK連続テレビ小説「おちょやん」(2021)に出演し、その名をさらに広めました。

ユミ/玉城ティナ

玉城ティナは1997年、沖縄県出身の女優。

もともとはファッション誌「Vivi」の専属モデルとして活躍していましたが、近年では映画やCMをはじめ女優業でも名を馳せています。

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バラバラ殺人事件の犯人は!?(考察)

チワワちゃんは1994年に掲載された、岡崎京子の34ページの短編漫画が原作。

岡崎京子という名前を聞いて、【ヘルタースケルター】や【リバース・エッジ】などの作品名を思い浮かべた人も多いでしょう。

昔から【チワワちゃん】の大ファンだったという二宮健監督が、門脇麦や成田凌を筆頭とする豪華俳優陣を抜擢し、2019年に公開された青春映画が【チワワちゃん】なのです。

若者が集う街、渋谷。ミキを含む仲良しグループはで、チワワを筆頭に盗んだ600万円を抱えて夜の街を走る。退廃的な夏の思い出とは裏腹に、みんなのアイドル・チワワちゃんは何者かによって殺されてしまった。

バラバラ殺人事件の被害者となった「チワワ」を殺した犯人を探る、というテーマに捉えられる本作ですが、実はバラバラ事件の殺人犯は物語が終わっても分からず仕舞いのままです。

【チワワちゃん】において彼女を殺した犯人探しというミステリーの要素は薄く、どちらかと言うと「チワワ」という1人の人物を通して、若者たちひとりひとりが自分と向き合っていく物語であると称した方が適切でしょう。

チワワが殺害された後、主人公のミキはチワワが自分たちの仲間のそれぞれと死ぬ間際までどんなふうに過ごしていたのかを聞いて回ります。

チワワと特に縁があった恋人や親友、数週間だけの体の関係があった人、お金を貸してしまった人ーー。

チワワと仲間たちとの関係性は皆さまざまで、チワワの行動には一貫性があまりありませんでした。

しかし、総括して考えてみるとチワワがミキたちと遊ぶ中でインスタグラムをきっかけに世間的にも注目されるような存在へとなった後、彼女はミキたちの元を離れ、落ちぶれた生活を送っていたことが予想できます。

しかし、殺される前の最後のチワワにあった者は明るく穏やかなチワワの姿を証言していることから、最終的には幸せをつかみ、チワワの欲しかった愛を手にすることができたのではないかと考えられます。

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ネタバレ感想

この作品を初めて見たときに、夏休みの最後の週を思い浮かべました。

まだ終わらせたくないけれど、確実に終わりが迫る。そして、終わりが見えているからこそなお煌めき高揚する一瞬。

汚い感情とか、切なさとか、いろいろな感情がない混ぜになって、それも含めて全部いつか終わることはわかっていて。

そっとしまっておきたい、色褪せることのない若さの爆発と名残りがここにはあります。

特にあの、600万円を豪勢に使い切るためだけのどんちゃん騒ぎの旅行には、胸が締め付けられました。

チワワがなぜ死んだのか、というテーマに対して、チワワちゃんはこの世に居場所を見つけきれなかったのではないかと考えています。

殺されてしまったのは偶然であるかもしれないけれど、もしかしたらチワワちゃんも本当はそれをどこかでわかっていたのでしょう。

居場所を求め、友人の間をフラフラと歩いていた間もその後危ない人たちとつるんでいた間も、きっとチワワちゃんは自分が心の底から居たいと思える場所を見つけることができませんでした。

そしてそれは反対に、あの札束を使い切る旅行の中には存在していたのだと思います。

全てが絶妙なバランスで出来上がったあの数日間の中では、チワワちゃんは確かに生きていました。

青い春はいつの時代でも必ず存在します。

チワワちゃんを通して、あなたはどんな日々を思い出しますか。

映像もさることながら、音楽にもこだわり抜いてアーティスティックな雰囲気が漂う【チワワちゃん】。

まだ観ていない方は、ぜひご覧ください。

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