あらすじ
世界大恐慌の復興真っ只中の1930年代のアメリカ。ピッツバーグに暮らすドゥーカー(サミュエル・L・ジャクソン)の家には、一家に代々伝わる貴重なピアノがあります。このピアノは、かつて奴隷だった先祖の物語を彫刻を通して記録してありました。中央には母と息子の肖像画があり、重要な先祖とその節目が描かれています。
そんな家宝のピアノを、ドゥーカーの甥ボーイ・ウィリー(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が狙っていました。というのも、ボーイ・ウィリーにはミシシッピにあるサター家の農園の一部を購入したいという野望があり、そのためにピアノを売って現金を得る必要があったのです。しかもボーイ・ウィリーの先祖は、サター家がそのピアノを買うための奴隷にされて家族を売られていました。
ゆえに、ボーイ・ウィリーがサター家の土地を取り戻すことは一族の再生行為でもありました。もしボーイ・ウィリーがその土地の一部を所有することができれば、彼はその土地を生まれ変わらせ、恐怖の地から繁栄の地へと変えることができるからです。
しかし、姉バーニース(ダニエル・デッドワイラー)は一家の唯一の遺産であるピアノを先祖の歴史と共に守り抜こうとし、2人は真っ向から衝突します。そんな二人の仲を取りなそうとするドゥーカーでしたが、彼にも過去の亡霊を抑えることはできず、やがて呪われた一家の歴史が明らかになります。