【HELLO WORLD】あらすじと解説。仮想世界でも彼女を救う。3Dに注目の青春アニメ映画。

©2019「HELLO WORLD」製作委員会

映画【HELLO WORLD】(ハロー・ワールド)は、2019年にグラフィニカによって制作された日本のアニメーション映画です。監督は、【時をかける少女】(2006)や【サマーウォーズ】(2009)で助監督を務めた伊藤智彦が務めています。昔ながらの京都の街並みと「アルタラ」のデジタルな世界観がマッチして、大人から子どもまで楽しめる作品となっています。キャッチコピーは「この物語(セカイ)は、ラスト1秒でひっくり返る――」を、ぜひ。

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【HELLO WORLD】あらすじ

2027年、京都で暮らす高校生の主人公・堅書直実(北村匠海)の前に、2037年から来たという未来の自分(松坂桃李)が現れます。

高校生の直美は、研究者となった未来の自分のことを「先生」と呼び、これから起きる出来事や、先生が変えたい過去の出来事について知ります。

3か月後に一行瑠璃(浜辺美波)と恋人同士になること。

そして付き合って初めて出かけた花火大会で、突然の落雷によって一行瑠璃は命を落としてしまうこと。

この日から直美と先生は一行瑠璃を助けるためタッグを組み、様々な局面に立ち向かいます。

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キャスト情報

堅書 直実(かたがき なおみ)/北村 匠海、松坂 桃李

本作の主人公で、2027年の京都で暮らす高校1年生の男の子です。

いつも本を読んでいることから図書委員を押し付けられ、なにかと主体性のない自分の性格を悲観しています。

2037年の直美は、身勝手な性格をしており、元の世界ではアルタラのエンジニアとして働いています。

高校生の堅書直実の声を演じたのは、【君の膵臓をたべたい】(2017)、【君は月夜に光り輝く】(2019)などの作品に出演する俳優の北村匠海で、本作で声優初挑戦となります。

大人になった堅書直実の声を演じたのは、【ツナグ】(2012)、【娼年】(2018)などの作品で主演を務める俳優の松坂桃李です。

一行 瑠璃(いちぎょう るり)/浜辺 美波

本作のヒロインで、直美と同じクラスで図書委員を務めるクールな性格の女の子です。

先生によると、直美との初デートである花火大会で、落雷によって命を落とすと言われています。

一行瑠璃の声を務めたのは、【君の膵臓をたべたい】(2017)、【思い、思われ、ふり、ふられ】(2020)、【咲-Saki-】(2017)などの作品で主演を務める女優の浜辺美波です。

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【HELLO WORLD】見どころと解説

「アルタラ」の世界とは

直美は先生から、この2027年の高校生の直美が住む世界は「アルタラ」と呼ばれる記憶装置にあるデータの一部であると告げられます。

「アルタラ」は、京都の街のあらゆる時代、あらゆる都市情報を細かく記録に残す「クロニクル京都事業」で使用される無限の領域を持つ量子記憶装置のことを指しており、要するに「あの時、あの場所で、誰が、何をした」という細かい情報が、何年分もコンピュータに記録されているということです。

先生の目的は、3か月後に起こる落雷の事故を防ぎ、アルタラの記憶領域に「一行瑠璃が生きている世界」を記録させることで、アルタラの記録の改ざんし、たとえ現実世界の一行瑠璃が目が覚めなくても少しでも幸せな記憶が欲しいと直美に語ります。

音楽「2027Sound」ができるまで

通常、映画の主題歌は特定のアーティストに依頼して、作品のストーリーやイメージによって制作されます。

しかし本作の主題歌は、エンディングテーマを担当しているOKAMOTO’Sを中心に「2027Sound」というグループが作られ、「複数のアーティストに場面ごとの曲を競作してもらう」という珍しい方法で制作されています。

「2027Sound」には、OKAMOTO’SやOfficial髭男dism、Nulbarich、AAAMYYYなど多くのアーティストが参加しています。

本作の中で流れる、様々なアーティストによる多種多様な音楽も本作の見どころの1つです。

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【HELLO WORLD】感想

2027年と2037年の時代を行き来したり、アルタラの構造が複雑だったりして、初めてみた時は少し混乱しましたが、直美の瑠璃を助けたいという真っ直ぐな気持ちや、2人の可愛らしいコミュニケーションは見ていて清々しい気持ちになりました。

キャッチコピー「この物語(セカイ)は、ラスト1秒でひっくり返る――」にもあるように、最後まで想像できないストーリー展開にも注目です。

本作は、通常と異なる手法で制作された主題歌や、3DCGを得意とするグラフィニカの美しい映像など制作側の強いこだわりも評価されています。

ぜひ、ご覧下さい。

©2019 「HELLO WORLD」製作委員会