【記憶の夜】解説と結末。ある日、ジンソクは何者かによって兄ユソクが誘拐される瞬間を目撃してしまいます。事件から19日後にユソクは無事に戻ってきたものの、その間の記憶がなく真相が明らかになることはありませんでした。ユソクの無事に家族が胸を撫で下ろす中、ひとり彼に異変を感じ始めたジンソクを待ち受けていたのは衝撃の結末だったのです……!
【記憶の夜】あらすじ
1997年5月、大学浪人生のジンソク(カン・ハヌル)は、両親と兄のユソク(キム・ムヨル)と共に新居の一軒家へと越してきました。
大学受験に失敗して二浪の生活を送っていたジンソク。
神経症を患い薬を服用しながら受験勉強に励んでいましたが、”どこか懐かしさを感じる新居”での生活に心躍らせているよう。
そんなジンソクとは正反対で文武両道のユソクは、1年前の交通事故によって左足が不自由となっていました。
それでも、ジンソクにとって兄は唯一の自慢であることには変わりありませんでした。
その夜、ジンソクとユソクが近所を散歩していたところ、突然複数の男たちが現れユソクが誘拐されてしまいます。
あまりにも突然のことに、ジンソクは何もできませんでした。
ただ唯一、ユソクを乗せた車のナンバーだけ暗記しており、そのことを警察に伝えます。
しかし、いくら警察が照会してもそのナンバーの車は存在しないどころか、逆にジンソクの精神状況を不安視されてしまうことに。
ユソクの誘拐事件は手がかりも少なく捜査は困難を極めると思われた矢先、なんとユソクが自力で家に帰った来たのです。
それは誘拐されてから19日後のことでした。
ユソクは、その間の記憶こそ無くしていましたが、家族は彼の無事に胸を撫で下ろします。
*
ジンソクは、ユソクが戻ってきたことに喜びましたが、家に戻ってきてからのユソクの行動に違和感を感じ始め、本当に兄なのかと疑念を抱くようになります。
そんな疑念を晴らすべくユソクを尾行してみると、やはり兄ユソクは別人だったことが判明。
真実に気付いたジンソクは家族から追われる身となり、逃げ込んだ警察署で更なる衝撃を受けます。
1997年だと思っていた世界も真っ赤な嘘であり、現在は2017年で自分は41歳だという現実を突きつけられました。
これまで信じて疑わなかった家族と時間の全てが嘘だと知り、困惑するジンソクを待ち受けていた現実は、よりいっそう残酷なものだったのです。
ジンソクが暮らしていた”家族”とは一体何者なのか、何故彼は1997年だと思って生きていたのか、これまで隠されてきたジンソクの過去に激震が走る……!
【記憶の夜】キャスト情報
ジンソク役/カン・ハヌル
キャラクター紹介
大学受験を二浪しており、神経症を患う21歳の青年。
文武両道な兄ユソクのことが唯一の自慢であり、そんな兄はジンソクにとってのプライドでもあります。
俳優紹介
名前:カン・ハヌル
生年月日:1990年2月21日
身長:182cm
代表作:【未生-ミセン-】(2014)、【麗〜花萌ゆる8人の皇子たち〜】(2016)、【ミッドナイト・ランナー】(2018)
- 両親は共に演劇俳優で、自身も16歳でミュージカルデビューを果たす
- 2007年にドラマ、2010年に映画デビュー
- その高い演技力が評価され一躍人気俳優へ
- KBS”朝マダン”というのど自慢大会に父と共に出演し、3週間連続で優勝を獲得するほどの歌唱力の持ち主でもある
ユソク役/キム・ムヨル
キャラクター紹介
勉強やスポーツに音楽など、何でも出来てしまう秀才。
1年前の事故が原因で左足が不自由となり、左足を引きずって歩いています。
俳優紹介
名前:キム・ムヨル
生年月日:1982年5月22日
身長:183cm
代表作:【美しい私の花嫁(リミット)】(2015)、【一枝梅】(2008)
- 幼い頃から俳優になることが夢だった
- 俳優になるため安養芸術高校に進学し、成均大学でも演劇を学ぶ
- 2015年に女優のユン・スンアと結婚
母親役/ナ・ヨンヒ
キャラクター紹介
いつも優しく、子供想いな性格の持ち主。
俳優紹介
名前:ナ・ヨンヒ
生年月日:1960年9月20日
身長:164cm
代表作:【青い海の伝説】(2016)、【グッド・ドクター】(2013)
- 中学の頃から女優を目指し、安養芸術高校へと進学
- 1980年にMBC公採タレントオーディションに合格して芸能界入り
- 80年代には主に映画界で数多くの主演を務めるなどの活躍を見せ、80年代を代表する女優のひとりとなった
父親役/ムン・ソングン
キャラクター紹介
お人好しな性格で、ジンソクの体調を気遣っています。
俳優紹介
名前:ムン・ソングン
生年月日:1953年5月28日
身長:175cm
代表作:【海にかかる霧】(2015)、【ライフ】(2018)
- 父は1970〜1980年代の韓国民主化運動の指導者として活躍したムン・イクファン牧師
- 1度は商社に勤めていたものの俳優へと転身を果たし、1985年にデビュー
- 2001年からは政治家として活動していたことも
【記憶の夜】解説
兄の誘拐事件
ジンソクの兄ユソクの誘拐事件には不審な点が多く、所々に違和感を感じます。
大好きな兄が目の前で誘拐されて動揺を見せるジンソクに比べ、実の息子を誘拐された両親は冷静でした。
多少の動揺は見られるものの泣き叫ぶでもなく、淡々とジンソクに状況を説明しており、それどころか誘拐されたユソクよりもジンソクのことを心配しているようにすら感じられます。
ユソクの誘拐を両親に伝えて倒れたジンソクが、何故病院ではなく家で治療を受けていたのか。
このように謎の多い誘拐事件ですが、実はこの誘拐事件には物語の結末への伏線が所々散りばめられているのです。
また、何が真実で何が嘘なのかを伝えるヒントも隠されているので、その辺りにも注目してお楽しみください。
家族の正体は
ジンソクはユソクの誘拐事件の後から疑惑を抱き始め、ユソクが別人だったことを暴きますが、ジンソクが家族だと思っていた彼らは何者だったのか。
実は彼らは、ジンソクの兄ユソクを演じていた人物の知り合いです。
会社の社長を務める自らが兄ユソクを、母は元女優、父は催眠捜査の専門だった元警察官が演じていました。
彼らはユソク役の社長の頼みを受けて、この計画に協力していたのです。
【記憶の夜】結末
ジンソクは兄を演じていた社長の男性から、何故自分が1997年だと思って生活していたのか、何故彼らが自分の家族のフリをしていたのかを聞かされます。
それは、ジンソクが20年前に起きたある残忍な事件に関わっていたためでした。
そんな覚えはないとジンソクは反論しましたが、社長は「その記憶を取り戻すための計画だった」と告げます。
あまりにもショックな出来事だったため、ジンソクは当時の記憶を自ら消していたのです。
*
1997年5月、家族で旅行を楽しんでいたジンソクは、帰り道に交通事故に遭ってしまいます。
両親は亡くなり、兄ユソクは半年たった今もなお昏睡状態が続き、一刻も早い手術が必要でした。
しかし、当時の韓国はアジア通貨危機の影響で経済難に陥っており、ジンソクもまたその影響をもろに受けていたため手術に必要なお金を用意することが困難でした。
何度求人に応募しても前金で給料を出してくれるところは見つからず、闇金にも断られたジンソクはとある掲示板に書き込みをします。
兄の手術費が必要なこと、そのためには”命さえも賭ける”と。
すると、ある人物から”一家の母親だけを殺害する”依頼がありました。
常軌を逸した依頼に驚きを隠せないジンソクでしたが、兄を助けたい一心で依頼を受けることに。
依頼主から教えられた住所へとやって来たジンソクが辿り着いた一軒家とは、最近ジンソクが越してきた一軒家だったのです。
今から20年前の1997年に起きた残忍な事件とは……ジンソクは一体何を犯してしまったのか⁉︎
© Netflix. All Rights Reserved.