【ステージ・マザー】理解を深めて、共に生きる。

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映画【ステージ・マザー】あらすじと感想。「偏見を持つ事柄に関して、一歩踏み出して理解を深めてみようかな」と思わせてくれる本作【ステージ・マザー】(2020)。華やかなゲイバー、ドラァグクジャッキーイーンたちに目が行きがちですが、人々の抱えるさみしさやすれ違いもしっかりと描いた本作。LGBTQ+について自らの価値観アップデートをするきっかけになるでしょう。

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【ステージ・マザー】のあらすじ

アメリカ、サンフランシスコ。LGBTQ+コミュニティのメッカ的エリアのひとつ、カストロ・ストリートにある「パンドラ・ボックス」にて今宵もショーを行うドラァグクイーンのひとりが舞台で倒れるという事件が発生してました。

ドラヴァクイーンとは、女性の姿で行うパフォーマンスのこと。

原因はオーバードーズ。

彼はそのまま帰らぬ人となってしまいました。

さて、テキサス州の田舎町。

保守的なキリスト教徒であり、町にある教会のコーラス隊指揮者を務めているメイベリン(ジャッキー・ウィーヴァー)に1本の電話が。

同性愛者だとカミングアウトされてから疎遠になっていた彼女の息子・リッキー(エルドン・シール)の友人だという電話主からリッキーが亡くなった、と聞いたメイベリンは息子の葬儀に参列するために夫・ジェブ(ヒュー・トンプソン)の反対を押し切って単独サンフランシスコへ――。

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【ステージ・マザー】キャスト

メイベリン・メトカーフ/ジャッキー・ウィーヴァー

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✨キャラクター紹介✨

メイベリン(ジャッキー・ウィーヴァー)

テキサスの田舎町に住むごく普通の主婦。
突然の息子の死をきっかけに、サンフランシスコのゲイバー👠のオーナーに!?

テキサスの聖歌隊を指揮した経験を活かして、再建のために立ち上がる💡 pic.twitter.com/MduNvjFLG4

— 映画『ステージ・マザー』絶賛公開中✨ (@stage_motherjp) January 14, 2021

ジャッキー・ウィーバーはオーストラリア・シドニー出身の女優。

【世界にひとつのプレイブック】(2012)や【イノセント・ガーデン】(2013)に出演。

シエナ/ルーシー・リュー

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✨キャラクター紹介✨

シエナ(ルーシー・リュー)

主人公メイベリンの息子リッキーの友人でサンフランシスコに住むシングルマザー。

ドラァグクラブ再建のためにサンフランシスコに滞在する事になったメイベリンと交友を深めていく。 pic.twitter.com/d45MVXRdsJ

— 映画『ステージ・マザー』絶賛公開中✨ (@stage_motherjp) January 16, 2021

ルーシー・リューはアメリカ・ニューヨーク出身の女優

【チャーリーズ・エンジェル】シリーズ2作品(2000.2003)、ドラマ【エレメンタリー ホームズ&ワトソン inNY】シリーズ(2012-2019)、【キル・ビル】(2003、2004)に出演。

ネイサン/エイドリアン・グレニアー

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✨キャラクター紹介✨

ネイサン(エイドリアン・グレニアー)

主人公メイベリンの息子リッキーと共にドラァグクラブを運営するパートナー。

パートナーを亡くし、ドラァグクラブも破綻寸前と失意の中でメイベリンと出会う。 pic.twitter.com/b78bdGYfn3

— 映画『ステージ・マザー』絶賛公開中✨ (@stage_motherjp) January 18, 2021

エイドリアン・グレニアーは、アメリカ・ニューメキシコ出身の俳優。

代表作は【プラダを着た悪魔】(2006)。

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【ステージ・マザー】の見どころ・ネタバレ

我が子の愛した場所を守る

知らない間にリッキーのゲイバーを相続していたメイベリンは、予想外にも赤字続きのバーの再建を提唱してみんなを驚かせます。

  • 口パクをやめて生歌にした。
  • 衣装をリッキーの親友であるシエナ(ルーシー・リュー)に作ってもらう。
  • 舞台の壁を塗り直す。

自分の元を去ったあとのリッキーを支え、愛していたネイサン(エイドリアン・グレニアー)に冷たくされてもめげずに関わり続け、ネイサンもまた彼女のリッキーに対する愛を知り和解していきます。

彼女に反発してスタッフが辞めていかなかったのは、彼女が「みんなの好きなリッキー」のために今まで知らなかった世界を実際に肌で感じて見て知って、価値観や知識をアップデートしまくったから。

リッキーの葬儀があまりにも自分の思っているものと異なっていて途中で出てきてしまったことを後悔し、もう2度と愛する息子と話し合って理解する機会も訪れることのないメイベリンは、我が子を失った悲しさ・つらさ、リッキーを愛していたという情熱を、リッキーの愛したゲイバーやその仲間を守るためのパワーに変換できる力強さに注目です。

華やかな人々の裏側を見る

華やかな衣装にド派手なメイク。

極上の笑みを浮かべて堂々と舞台に立つドラァグクイーンたち。

しかし、彼・彼女らの裏側はとても複雑。

性転換手術がしたいのに断られる、家族とわかり合えない、さみしさから薬物に手を出してしまう、など。

もう誰も失いたくないし後悔もしたくなかったメイベリンは、そんな彼・彼女らのことも放っておきません。

おせっかいといえばおせっかい。

けれど、自分のことを真剣に考えてくれるメイベリンにみんな踏み出せる限りの一歩を踏み出していきます。

彼女自身もまたサンフランシスコという大都会で新しい経験をし続け、転がり込んだシエナ宅で暴力男からシエナを守るため銃を持って啖呵を切ったり、今までとは違う服装とメイクをして魅力的な女性になったりと、どんどん成長していく姿が描かれています。

そして、このサンフランシスコでの滞在が、メイベリンが夫との関係性について改めて見つめ直す機会になっていくのです。

すてきな俳優勢にもご注目!

本作の主人公であり、名演技でストーリーに引き込んでくれるのは【世界にひとつのプレイブック】(2012)や【チア・アップ!】(2019)のジャッキー・ウィーヴァー。

彼女の演技が本作を魅力的かつ華やかにさせているのは間違いありません。

リッキーの親友・シエナを演じるのはルーシー・リュー。

【エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY】シリーズのイメージが強いですが、【チャーリーズ・エンジェル】(2000,2003)シリーズにも出演しています。

ゲイたちの中でも人気が高かったのはアレックス役を演じた彼女だとか。

他にも【プラダを着た悪魔】(2006)のエイドリアン・グレニアーをはじめとし、今後活躍が期待される新進俳優たちや、本当のドラァグクイーンなど個性あふれる俳優たちが登場しています。

彼・彼女たちの演技はもちろん、素敵な歌声やまとっているきらびやかな衣装、ファッション小物にもぜひご注目していただきたいです。

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【ステージ・マザー】のまとめ

日本はまだまだLGBTQ+の方々が一市民とは言えない状態で、偏見もあると思います。

メイベリンも我が子であるリッキーのことがわからず疎遠になっていましたが、トントン拍子でいざその世界に関わってみると自分が間違っていたことに気がついていきます。

自分の近くに当事者の方がいないから、と思っていませんか?

左利きの方と同じ割合だと言われることもあるくらいですから、カミングアウトしていないだけかもしれません。

メイベリンが知識を吸収していったように、人々も考えるきっかけのひとつにしないといけないと感じました。

ちなみに本作公式サイトのあらすじや兵庫県明石市のサイトにもあるように「LGBTQ+」と、この記事でも表記してきましたが、「Q」はクィア、「+」はセクシュアリティの多様性を指しています。

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