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【探偵はBARにいる】あらすじと感想。意外なコンビネーションが見せる痛快アクションが必見!

映画【探偵はBARにいる】のあらすじ・見どころ。ハードボイルド小説家東直己さんのススキノ探偵シリーズを相棒シリーズの橋本一監督により映画化された作品です。北海道出身の原案者に同じく北海道を代表する俳優大泉洋をむかえ、歓楽街ススキノを舞台に繰り広げられる探偵のハードな日常が描かれています。

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【探偵はBARにいる】のあらすじネタバレ

札幌の経済界有力な組織・霧島グループの創立20周年パーティの帰り道、代表の霧島敏夫(西田敏行)は、女性が襲われ拉致されそうになっている現場に遭遇しました。

霧島は必死で女性を助けようとするも、犯人の男たちに殴られ続け亡くなってしまいます。

それから1年後。

行きつけのBAR”ケラーオオハタ”にいる探偵(大泉洋)の元に、1本の電話が入ります。

依頼主は近藤京子と名乗り、「10万を振り込んだ。(中村育ニ)という弁護士に2月5日にカトウがどこにいたか尋ねて欲しい」とだけ依頼し電話が切れました。

探偵は南に接触し依頼を遂行するも、その直後ヤクザと思われる男たちに拉致され暴行を受けてしまいます。

雪に埋められるという半殺しの目に遭い、相棒の高田(松田龍平)に助けてもらいました。

その後、依頼の報告を求め連絡してきた近藤京子に、依頼結果と殺されかけたことを伝えましたが、女は「また頼むかもしれません」と、電話を切ってしまったのです。

探偵は自分を暴行した人物たちに復讐しようと、南の事務所を張っていました。

すると、清和コーポレーションと書かれた車が止まり、その中から自分を暴行して雪に埋めた男(高嶋政伸)が出てきたのです。

後をつけると花岡組という地元で一番下品なヤクザに辿り着き、そのすぐ近くに政治結社憂國開拓志塾則天道場の看板が立っていたため、まずはこの組織を調べることに……。

探偵は以前、依頼を受けた客の記者・松尾(田口トモロヲ)を呼び出して則天道場のことを尋ねたことがありました。

則天道場とは花岡組の法をかいくぐるために作られた、右翼を装った組織ということが分かった

その日の夜、探偵は松尾の紹介で高級クラブ”コンチェルト”のオーナーで、美人ママの沙織と知り合います。

沙織は元霧島グループ社長で1年前に亡くなった霧島敏夫の元妻でした。

花岡組を調べていると、以前 地上げの際に立ちのきがうまくいかなかったために起こったであろう皆楽会館の放火事件にあたります。

その放火事件で唯一亡くなった人物の名前がなんと、依頼人と同じ近藤京子(街田しおん)という女性だったのです。

探偵は、自分への依頼とこの事件には何か繋がりがあると考え、さらに事件について調べることに……。

その放火事件の犯人田口晃の家を訪ねると、晃の母親は「息子は不良だったが則天道場に世話になると言われ安心していた。でもすぐに晃はシンナー中毒で亡くなった」と探偵に語りました。

翌日、近藤京子から連絡があり「シンコウという会社に電話してカトウを呼び出して」と依頼を受けます。

探偵は調査の前に、気になっていた近藤京子について調べると、彼女は霧島敏夫の実子であることが判明。

さらにその翌日、依頼のカトウを呼び出すとそこに来たのは自分を暴行して雪に埋めた男でした。

清和をセイワと思っていたため、京子が「シンコウ」と伝えてきた時に探偵は気付かなかったのです。

とりあえずその場からそっと逃げ出た探偵は、もう1度話を聞くため田口の家に行きましたが、晃の両親は2人とも惨たらしく射殺されていました。

放火犯の田口の父親は息子の犯行が則天道場からの依頼だった証拠を持っていた。花岡組を脅して金を受け取っていたがカトウに殺された。

霧島が、娘の事件を執拗に調べていたため邪魔になった花岡組にその正義感の強い性格を利用され、殺されたのではないかと探偵は推理し始めます。

そして、腐れ縁である桐原組の若頭相田(松重豊)を呼び出し、「以前花岡組と悪徳弁護士の南は裏で手を結び かなり悪どいことをしていると情報をもらったが、他に何か知らないか」と尋ねました。

すると相田は「面白い情報を仕入れた」と、探偵たちをヘリポート連れて行きます。

ヘリから降りてきたのは、皆楽会館の跡地に建設されるアミューズメント施設のオーナー関西裏組織のフィクサーで銀漢興産会長の岩淵恭介(石橋蓮司)でした。

そして次に、息子の岩淵貢(本宮泰風)と沙織が降りてきたのです。

相田は探偵に、黒幕が岩淵であることや沙織と貢がもうすぐ結婚すること、沙織はこの業界で男を乗り換えてのし上がる事で有名だと色々と教えます。

心のどこかで、事件の依頼人が沙織ではないかと思っていた探偵は落胆しました。

その後、沙織のクラブに行き彼女にその心の内をぶちまけ、岩淵と南が飲んでいる所で悪態をついたため店から叩き出されてしまいます。

それからも探偵は霧島の周辺を探り続けました。

しかし、放火と霧島の死については証拠も接点も見つからないどころか、関係者から出てくる言葉は全て霧島の人柄の良さを称える言葉ばかりでした。

そんな探偵は「この件から手を引け」と、またもや拉致され暴行を受け何日も寝込んでしまうことに。

傷が少し癒えた頃、探偵は沙織を訪ねます。

沙織は探偵に向って「証拠がなければこの日本では成功する」と語り、探偵は「依頼人には絶対に手を出すな、手を出せば殺してやる」と脅しました。

「雇われただけなのになぜ?」と、沙織は疑問を投げかけます。

すると探偵は、自分のせいで関係のない人間が死んでしまったこと、そして「俺も死んだ霧島敏夫に惚れたんでな、一緒に飲んだらたぶん最高に楽しい奴だった気がするよ。このままじゃあまりにも可哀そうだろう」と、泣きそうな顔で語ったのです。

沙織の結婚式を2日後に控えたある日、30万の依頼金が振り込まれた夜に近藤京子から最後の電話が入ります。

「小樽港のハーバーライトに沙織を呼び出し、明日から明後日にかけて見張っていて欲しい。」

沙織がある人物を連れてくるので、その瞬間を写真を取れば沙織たちは終わりだと告げたのです。

探偵は京子に言われたとおり、沙織に連絡すると彼女は動揺を見せました。

探偵は小樽で沙織を待ち続けましたが、2日目にも来ない沙織を不思議に思いイラ立っていると、探偵の頭にフッと昔の沙織の顔がよぎります。

そして、探偵は真実に辿り着いたのです。

探偵は慌てて沙織に電話し「お前が近藤京子なんだろう?何をしようとしている?」と言います。

すると、ウエディング姿の沙織が電話の向こうで、静かに「ベンチの下、見れば分かる。あなたには感謝してます、本当にありがとう」と話したのです。

「探偵は依頼人守らなくちゃいけないだよ、お前守らなくちゃいけないだよ沙織」と、探偵が叫ぶも電話は切られてしまいました。

ベンチの下から沙織からの手紙を見つけます。

手紙には、自分は本当に霧島を愛していたこと、事件の背後にいる岩淵の懐に入ったがかえって動きづらくなったため探偵に依頼をしたこと、そして探偵との初めての出会いについて書かれていました。

小樽から札幌への電車の中、号泣しながら「スピード上げてくれ」と叫ぶ探偵の声が虚しく響きます。

その頃……。

結婚式場でウエディング姿の沙織は、霧島と霧島の娘を殺した復讐すべき全ての人間を銃で次々に撃ち殺し、最後にこめかみに銃を突きつけ自殺しました。

探偵が慌てて式場に駆け付けた時には、既に封鎖され警察と救急車にかこまれ、遺体には白布がかけられていたのです。

肩を落とした探偵がいつものBARに戻ると、マスターから沙織からの時計の贈り物を渡されました。

実は3年前に沙織が男に絡まれていたところを探偵が助け、その時にちょうど知り合った霧島へのプレゼントを見て話をしたことが探偵との出会いでした。

それには「あなたに使ってもらえたら霧島もきっと喜ぶでしょう 沙織」と書かれたメッセージカードが添えてありました。

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【探偵はBARにいる】の見どころ

探偵の依頼と情報元

ヤクザの娘の素行調査。

桐原組の若頭の相田(松重豊)と探偵との縁は、探偵が桐原組の組長の息子の家庭教師してからの付き合い。

その後、組長が他の女性に産ませた、堅気かたぎの娘の見守りと素行調査をし報告をする依頼を受け続けており、そのお礼にとたまに裏社会の重要な情報を提供をしてくれます。

とある記者の秘密を取り返す。

北海道日報の記者(田口トモロヲ)はバイですが、世間には秘密にしていました。

彼氏とのベットシーンを大量に撮られてしまい、ネットに流れないよう探偵に依頼。

探偵は命がけで写真を取り返し、その後も記者ならではの情報を提供してくれます。

かなりリアルなアクション、雪の中での乱闘シーン

アクションシーンの撮影のたびに足をひねったり、軽く突き指したりしてして、撮影中スタッフに「大丈夫ですか?」と尋ねられても「大丈夫、大丈夫」と答えていた大泉洋は、内心満身創痍まんしんそういだったそうです。

しかし、スピーディなアクションシーンの撮影中は監督も楽しそうで、痛いけど楽しかったと大泉洋は語っていました。

監督は、血ノリを使うシーンが本当に楽しそうで、安全に気を使い過ぎるのではなく「そこまでやるか」という程の攻めた現場だったそうです。

それには「ハードな撮影だったが楽しめた」と、相棒の松田龍平も語っていました。

雪が欠かせない札幌ならではのシーン

・きっかけとなる事件の起きた日は札幌雪祭りの日で、雪のお城などがとても綺麗です。

・雪の時期ということで、雪が血で染まる乱闘シーンが印象的。

・スノーモービルで走行するシーンでは、跳ねる雪で大迫力です。

・吹雪の中を歩くだけのシーンも絵になって魅力的。

・探偵が雪に埋められてしまうシーンはとても激しく、見ているだけで極寒が伝わります。

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【探偵はBARにいる】の感想

バラエティなどでも3枚目というイメージが強い大泉洋でしたが、アクションシーンからシリアスなシーンまでとてもかっこよかったです。

探偵も高田も2人にピッタリで、完成された役作りに思えます。

舞台が札幌ススキノだけあって、雪景色も歓楽街のネオンもとても印象的で、この映画の放映後は巡礼地を訪れる人も多くいたようです。

冒頭からラストまでスピード感のある展開で飽きさせず、見ごたえ満載の映画です。

©2011「探偵はBARにいる」製作委員会