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【おおかみこどもの雨と雪】細田守が描く、人間とおおかみの親子の物語。

2012年に公開された映画【おおかみこどもの雨と雪】は、【サマーウォーズ】(2009)に続く細田守監督の2作目となる長編オリジナル作品です。本作は「親子」をテーマに、女子大学生とおおかみおとこの間に生まれた2人の子どもの成長を描いた作品となっています。キャッチコピーは「私が好きになった人は、“おおかみおとこ”でした」を、ぜひ。

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【おおかみこどもの雨と雪】あらすじ

ある日、花(宮崎あおい)は大学の教室で1人のおおかみおとこ(大沢たかお)と出会います。

花は、彼が「おおかみおとこ」であることを知りますが、花の一途な想いは変わることなく、2人の間に「おおかみこども」の雪(大野百花)と雨(加部亜門)を授かります。

しかし、彼は雨が生まれた後に突然亡くなってしまいます。

花は、幼い2人のおおかみこどもが将来「人間として生きるか、おおかみとして生きるか」どちらでも選べるように、自然豊かな田舎町の古民家に引っ越します。

のびのびと成長する雪と雨を温かく見守りながら花は、3人での新しい生活に奮闘します。

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キャスト情報

《花(はな)/宮崎あおい》

本作の主人公で、「彼」(おおかみおとこ)に一目惚れした19歳の女子大学生です。

彼の正体がおおかみおとこだと知った後も、一途に彼を想い続けます。

花の声を演じたのは、【ソラニン】(2010)、【舟を編む】(2013)、【世界から猫が消えたなら】(2016)など数多くの作品で主演を務める女優の宮崎あおいです。

宮崎あおいは、同じ細田守作品の【バケモノの子】(2015)にもメインキャストとして出演しています。

《彼(おおかみおとこ)/大沢たかお》

ニホンオオカミの末裔で、人間の姿と狼の姿の2つの姿を自由に変えることができます。

運送ドライバーとして働く一方で、大学に忍び込んで勉強していたことがきっかけで花と出会います。

彼(おおかみおとこ)の声を演じたのは、【藁の楯】(2013)、【解夏】(2004)、【キングダム】(2019)などの作品に出演する俳優の大沢たかおで、本作で声優初挑戦しています。

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雪と雨の成長

おおかみこどもの幼少期

姉の雪は、雪の日に生まれたことから「雪」、弟の雨は、雨の日に生まれたことから「雨」と名付けられました。

幼い頃の雪は、蛇を捕まえてはしゃぐ野性的な女の子でしたが、小学校に入ると周囲の目を気にして、おしとやかに振舞うようになります。

対照的に雨は、幼い頃はおとなしい気弱な男の子でしたが、成長するにつれて狼の本能に目覚めて学校には行かず、山で「先生」と慕うアカギツネのもとで生きる術を学びます。

異なる2人の成長に、母親である花は戸惑いながらも2人の意思を尊重して、明るく見守ります。

おおかみこどもの生きる道

映画のラストシーンでは、大きくなった「おおかみこども」の雪と雨が、これからの人生をどのように生きていくのか2人の選択が描かれています。

姉の雪は、小学校卒業後は寮に入り、人間として生きていくことを選択し、そして弟の雨は、10歳になると山で生活し、狼として生きていくことを選択します。

2人がそれぞれの道を選ぶまでの周囲との関係や2人の会話は、本作最大の見どころとなっており、2人の大きな成長を感じることができます。

「元気で。しっかり生きて!」

狼として生きる道を選んだ雨が山に入るとき、花は泣きながら雨の後ろ姿にこの言葉をかけます。

息子の独り立ちに寂しさを感じながらも、雨の選んだ道を応援する母親の気持ちが伝わる場面で、本作を代表するシーンのひとつとなっています。

ちなみに大きくなった雪と雨の声は、女優の黒木華と若手俳優の西井幸人が務めています。

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「親子」がテーマ。

本作は、花とおおかみおとこが出会い、その後2人の子どもが生まれ、自立するまでの花の半生を描いた作品となっています。

幼い雪と雨が狼の姿で、古民家の庭を自由にのびのびと走り回る姿は、とても可愛らしく、3人の笑顔が強く印象に残っています。

異なる性格の2人の子どもに対して、真正面から向き合う花のひたむきな姿は、本作の全体を通して描かれており、母親のたくましさや愛情を強く感じることができます。

本作は子どもの無邪気な表情や、家族愛をテーマにしたストーリー展開で、【未来のミライ】(2018)や【サマーウォーズ】(2009)でも描かれているように細田守作品の魅力を確立した作品だと言えます。

またアン・サリーが歌う主題歌「おかあさんの唄」は、優しい歌声とメロディーが花の人柄を表しているようで、じんわり心に響きます。

ぜひ、ご覧下さい。

©2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会