オックスフォードでの1年が、彼女のすべてを変えた――。Netflix映画「マイ・オックスフォード・ダイアリー」は、将来を約束された女性と、自由奔放な英国男性との出会いが織りなす、“人生を揺るがすほどの恋”の物語。詩のように美しく、そしてリアルに心を打つこの作品は、計画通りに生きてきたあなたの心にも、静かな波紋を広げてくれるはず。
あらすじ
将来を約束されたアメリカ人のエリート学生・アンナは、夢だったオックスフォード大学への留学を果たす。政治家への道を着実に進んでいた彼女にとって、この1年は“キャリアの踏み台”のはずだった。
だが、地元出身の文学青年・ジェイミーとの出会いが、すべての価値観を揺さぶっていく。情熱的で詩を愛する彼の言葉は、アンナの計算された人生に“予定外”の感情を持ち込んでいく。
進むべき道と、心が望む道。オックスフォードの美しい街並みを背景に描かれる、愛と選択の物語――それは、一冊の日記のように、忘れられない記憶として刻まれていく。
登場人物|相関図

アンナ役/ソフィア・カーソン

アメリカからオックスフォード大学にやってきた野心的な若き女性。政治の世界での成功を夢見ており、人生のすべてを計画通りに進めてきたが、ジェイミーとの出会いによって思いもよらぬ感情に揺さぶられる。
ポイント:キャリアと愛の狭間で葛藤する等身大の女性を、「パープル・ハーツ」*で知られるソフィア・カーソンが繊細に演じている。感情の起伏が細やかに描かれていて、ソフィアの真骨頂ともいえる演技力に注目!
ジェイミー役/コーリー・ミルクリースト

オックスフォードで詩を教える若き英国紳士。自由奔放で皮肉屋、だけどどこか影を感じさせるミステリアスな青年。アンナと出会い、彼女の心に詩のように静かに入り込んでくる存在。
ポイント:「クイーンズ・ギャンビット」のコーリーが放つ魅力は、まさに“文学青年の理想形”。あの眼差しと低音ボイスで「詩」を語られたら…
ウィリアム役/ダグレイ・スコット

演:ダグレイ・スコット
ジェイミーの父。ダヴェンポート家の「名誉」や「家柄」を重視していて、ジェイミーがアメリカ人のアンナと関係を深めることに懸念を抱くと同時に、アンナがキャリア志向であることに偏見を持っている。
ポイント:厳格なのは純粋に「息子の将来を心配する父親なりの不器用さ」かのかも?
アントニア役/キャサリン・マコーマック
ウィリアムの妻でジェイミーの母。穏やかで芯のある女性。家族の間にある緊張感の中で、バランスを取ろうとする“静かな支柱”的存在。
- Catherine McCormack
- 1972年4月3日生
- 「ブレイブハート」
- 「28週後…」
- 「窓際のスパイ」
チャーリー役/ハリー・トレヴァルドウィン
アンナの陽気な親友。場を和ませるムードメーカー。
- ニキル・パーマー
- エスメ・キングダム
- ポピー・ギルバート
- ロミーナ・コッカ ほか
解説

「マイ・オックスフォード・ダイアリー」はジュリア・ホーランによる2018年刊行の小説「My Oxford Year」が原作。
原作では、より内面的なモノローグ中心でアンナのキャリア決断が丁寧に描かれており、悲しみの描写が濃厚ですが、映画では映像美と会話劇によって感情が描かれ、恋愛にフォーカスすることで物語はテンポ良く進行し、ラストには“希望”が残るように構成されています。
また、ロケ地はオックスフォード大学本校舎やウィンザーの街並みで、歴史ある建築の重厚さと青春の儚さとのコントラストが映像として美しく映し出される点も、本作の大きな魅力です。
ジェイミーが詩を語り、アンナが心を揺さぶられるシーンの数々は、単なる恋愛ではなく「感性で惹かれ合う」ことの美しさを表しており、英語原文ではシェイクスピアの引用もあるので、言葉そのものが演出の一部として機能しているのがポイントとなっています。
「マイ・オックスフォード・ダイアリー」は、“人生をどう選ぶか”という問いを愛を通して描いた青春の記録。オックスフォードという荘厳な場所を舞台に、現代的な女性像と不器用な愛が交差し、やがて一冊の“ダイアリー”のように心に残っていくのです。
進むべき道と、心が向かう道が交差する瞬間――
「予測不能な恋が、人生の設計図を塗り替えていく」そんなテーマにぐっとくるかもしれません。
JOY:奇跡が生まれたとき(Netflix)キャストあらすじ。世界初の先駆者らによる体外受精までの旅を描く