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きさらぎ駅-人が踏み込んではいけない世界とは…[Cineamour]

ホラー
(c) 2022「きさらぎ駅」製作委員会
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作品情報

映画の予告編 ➤

7月13日は、1974年に日本で「エクソシスト」が公開されたことから、オカルト記念日と呼ばれています。

オカルト映画とホラー映画は別のジャンルともいいますが、どちらの映画にも共通しているのは、人の背筋をぞっとさせる、この世のものではないものを見た恐怖ではないでしょうか。

今回は、2ちゃんねるのオカルト版「身のまわりで変なことが起こったら実況するスレ」にリアルタイムで投稿され話題となった怪談を元に映画化した「きさらぎ駅」を紹介します。

投稿された内容と映画では怖さが微妙に異なるかもしれませんが、踏み込んではいけない世界にたどり着いたときの怖さを「きさらぎ駅」で堪能してみてください。

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あらすじ

卒論のテーマに「神隠し」を選んだ大学生の堤春奈は、実際に異世界に行ったという葉山純子の家を訪れ、その時の出来事をヒアリングしようとしました。

当時高校の教師だった葉山は、残業で遅くなったことから終電の電車に乗っていましたが、ふと気が付くと辺りはいつのまにか昼間になっており、電車は本来ないはずのトンネルを通過して見たことのない景色の中を走っていました。

やがて電車は「きさらぎ駅」という見知らぬ駅に到着し、純子以外に3人組の若者、サラリーマンの男性、そして純子の女子高の生徒である宮崎明日香の5人が駅に降りたのです。

見渡す限り駅の周囲は無人でしたが、やがて若者のうちの1人が得体の知れないものに襲われたことから、残った5人は線路伝いに逃げようとしますが、残りのメンバーも次々と怪異に襲われ、最後に残ったのは純子と明日香の2人だけとなりました。

トンネルを抜けた純子と明日香は、そこで車に乗った親切なおじさんに助けられましたが、そのおじさんも突然に豹変したことから、命からがら逃げた2人はとある神社にたどり着きます。

その神社には「光の扉」が出現し、明日香は扉の向こうに入っていったところで扉は消えましたが、気がつけば純子は元の世界に戻っていました。

純子から話を聞いた春奈は、その後純子が辿ったのと同じルートで電車に乗ることで「きさらぎ駅」へとたどり着き、そこで純子が出会ったのと同じメンバーに遭遇するのですが・・・

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ネットに投稿された「きさらぎ駅」とは・・・

電車に乗っていて気が付けば、いつの間にか見知らぬ世界にやってきたという内容は特に目新しいものではないのですが、「きさらぎ駅」がそれまでの怪談と異なっているのは、ネットを利用したリアルな状況を配信したということでしょう。

ハンドルネームの「はすみ」が、車内で眠っていた乗客と共に「きさらぎ駅」に着き、そこから様々な怪異に遭遇するというのは映画の内容とほぼ同じなのですが、2ちゃんねるの住民が知ることのできたのは「はすみ」の投稿した内容だけということ、そしてトンネルの先を抜けた場所にいた男性の車に乗ったのを最後に、はすみの投稿がぷっつりと途絶えたということが、投稿を読んだ人の恐怖を駆り立てたといえるでしょう。

人は目に見えるものよりも、目に見えないものを感じたときに恐怖を感じます。ホラー映画は、幽霊なり怪異なりが目に見えたときよりも、そこにいるかどうか分からないという不安が高まったときに背筋がぞくっと寒くなります。

「きさらぎ駅」の都市伝説が語り継がれたのも、見えてしまった恐怖ではなく、ネットを通じて見えない恐怖を「はすみ」からのリアルな配信にネットの住民が感じたからといえるでしょう。

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映画の「きさらぎ駅」で怖いのはむしろ人間かも・・・

ネットで投稿された「きさらぎ駅」を元に作られた今回の映画ですが、映画はどうしても視覚的な要素が強いため、ネットで投稿された内容と比べると恐怖は半減するかもしれません。

ホラー映画の恐怖の愉しみの1つには、いつ何が起こるか分からない予測不可能な恐怖というものがありますが、その点でいえば映画「きさらぎ駅」の恐怖は、観ていて予測可能な恐怖でもあり、いつ何が起こるか分からない恐怖を期待した観客からすれば、肩透かしのような気分になるでしょう。

ですが、映画のラストで観るものをゾッとさせるのは、純子が遭遇したのと同じような怪異ではなく、純子が信用できない語り手だったという点です。

映画のラストを観ていると、大学生の春奈が純子に近づいたというよりは、純子が春奈をあたかも「きさらぎ駅」に新たな生贄として捧げるべく、呼び寄せたようにも思えるのです。

ロシアの作家ドストエフスキーは、「もしもこの世に悪魔が存在しているのならば、それは人間の姿をしているに違いない」と言いましたが、実は本当に怖いのは見知らぬ世界やお化けや幽霊ではなく人間の姿なのかもしれません・・・

Lamb

Photo:©2022「きさらぎ駅」製作委員会
本ページの情報は2024年7月時点のものです。最新の情報は公式サイトにてご確認ください。