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【ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ】ネタバレと詳細解説。エンディング映像に隠されたメッセージは……!?

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映画【ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ】ネタバレ。2021年に公開されたアメリカのマーベル映画で、【ヴェノム】(2018)の続編。大混乱が訪れた世界を舞台にヴェノムと史上最悪のヴィラン・カーネイジの対決を描いています。ヴェノムとカーネイジの圧倒的なビジュアルは見どころポイント。

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あらすじ

ヴェノムと一体になり、人生を続けていたエディ・ブロック(トム・ハーディ)は、ある日 連続殺人鬼クリータス・キャサディ(ウディ・ハレルソン)にインタビューするため刑務所に向かいました。

キャサディは新聞に掲載する条件で、エディが欲しがっている自分のネタ話を全部聞かせると言うのです。

インタビューを終えて帰宅したエディは、ヴェノムがキャサディの部屋に描かれている全ての絵を覚えていてくれたおかげで、画に死体を遺棄した場所が隠されていることを突き止めました。

これにより、キャサディが遺棄した無数の死体が発見され、エディは再び記者の地位を上げていきます。

その後、キャサディは死刑判決を受けましたが、エディは死刑執行前にもう一度エディのインタビューを行うことになりました。

しかし、インタビュー中にキャサディはエディを執拗に挑発し、怒りを抑えきれなかったエディからヴェノムが現れます。

この時、キャサディがエディ(ヴェノム)の手を噛んで血を飲んだのです。

すると、キャサディの身体からカーネイジが誕生し、キャサディはカーネイジと共に脱走してしまいました。

一方で、キャサディには音波攻撃を使用するシュリーク(ナオミ・ハリス)という恋人がいましたが、彼女はキャサディとは別の場所に収監されていました。

脱走後、キャサディはシュリークを助けに行きましたが、その時とてつもない能力を持っているミュータントまで脱走し、街は大混乱に陥ってしまったのです。

そんななか、良きパートナーとして過ごして来たヴェノムとエディは、積み重なった不満から喧嘩が勃発し暫く離れることに……。

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監督と出演者

監督:アンディ・サーキス

Photo by Gage Skidmore / https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/36077836522/

”アンディ・サーキス”について:アンディ・サーキスは1964年4月20日、イングランド西ロンドンのルイスリップマナーで生まれた英国の俳優、プロデューサー、監督、モーションキャプチャアーティストで【ブレス しあわせの呼吸】(2017)で監督デビューしました。

また、ロンドンで特殊映像効果について学べるワークショップ”The Imaginarium Studios”を運営しています。

出演作:【インクハート/魔法の声】(2008)、【猿の惑星:創世記】(2011)、【タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密】(2011)、【猿の惑星:新世紀】(2014)、【GODZILLA ゴジラ】(2014)、【スター・ウォーズ/フォースの覚醒】(2015)、【アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン】(2015)、【猿の惑星:聖戦記】(2017)、【スター・ウォーズ/最後のジェダイ】(2017)、【モーグリ:ジャングルの伝説】(2018)、【ブラックパンサー】(2018)、【THE BATMAN -ザ・バットマン-】(2022)など。

エディ・ブロック

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登場人物:ヴェノムの宿主で敏腕記者。ヴェノムと力を合わせて、キャサディ&カーネイジと死闘を繰り広げます。

キャストトム・ハーディ

出演作:【バンド・オブ・ブラザーズ】(2001)、【ネメシス/S.T.X】(2002)、【レイヤー・ケーキ】(2004)、【マリー・アントワネット】(2006)、【デイ・アフター 首都水没】(2007)、【ロックンローラ】(2008)、【嵐の丘】(2009)、【ウォーリアー】(2011)、【裏切りのサーカス】(2011)、【Black&White/ブラック&ホワイト】(2012)、【欲望のバージニア】(2012)、【クライム・ヒート】(2014)、【インセプション】(2010)、【ダークナイト ライジング】(2012)、【ダンケルク】(2017)、【ヴェノム】(2018)など。

”トム·ハーディ”について:トム・ハーディは1977年9月15日、英国ロンドンのハマースミス地区出身の俳優。作家の父親エドワード・チップス・ハーディと、芸術家の母親のエリザベス・アン・バレットの一人息子で、イギリス人とアイルランド人の血統を持ちます。

ロンドン郊外のイーストシェンで育ち、タワー・ハウス・スクール、リーズ・スクール、ダフ ミラー カレッジに通った後、リッチモンド・ドラマセンターとロンドン・ドラマセンターで学び、映画【スティーブ・ジョブズ】(2015)で主演のマイケル・ファスベンダーとは同期でした。

ロンドン・ドラマセンターで学業を終え、その後【ブラックホーク・ダウン】(2001)でハリウッドデビュー。

英国で最も暴力的な囚人で悪名高いチャールズ・ブロンソン(マイケル・ピーターソン)を描いた映画【ブロンソン】(2008)では、肉体的にも精神的にも恐ろしい演技が称賛され、英国独立映画賞主演男優賞を受賞しました。

【マッドマックス 怒りのデス・ロード】(2015)でマックス・ロカタンスキーを演じ、第21回放送映画批評家協会賞(最優秀主演男優賞アクション映画部門)とロンドン映画批評家協会賞男優賞を受賞。

レオナルド・ディカプリオ主演の映画【レヴェナント:蘇えりし者】(2015)では、ジョン・フィッツジェラルド役を演じアカデミー助演男優賞にノミネートされました。

クリータス・キャサディ

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登場人物:カーネイジの宿主になった連続殺人鬼。収容所に収監されている間、キャサディはエディ以外の誰とも話す事さえ拒否している。

キャストウディ・ハレルソン

出演作:【ラリー・フリント】(1996)、【メッセンジャー】(2009)、【ハンガーゲーム】シリーズ、【ヴェノム】(2018)、【ザ・テキサス・レンジャーズ】(2019)、【ミッドウェイ】(2019)ほか。

”ウディ·ハレルソン”について:ウディ・ハレルソンは1961年7月23日、アメリカ合衆国テキサス州ミッドランド出身。

兄と弟がいて、弟は俳優のブレット・ハレルソンです。

インディアナ州ハノーヴァーにあるハノーヴァーカレッジで、1983年に演劇芸術と英語の学位を取得した後、暫くニューヨーク演劇で働いていました。

その後、ニール・サイモンの舞台でデビューし、NBCのシチュエーションコメディシリーズ【チアーズ】(1982-1993)でウッディ・ボイド役を演じ、計5回のノミネートでプライムタイム・エミー賞優秀助演男優賞を受賞。

【ハンガー・ゲーム】(2012)シリーズで、ヘイミッチ・アバナシー役を演じて知名度を上げ、以降様々な作品に出演しています。

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印象的な脚本

【ヴェノム】(2018)の脚本を担当したケリー・マーセルが再び脚本を担当し、1作目よりもエディとヴェノムのキャラクターに集中した演出が目立ちました。

共生に慣れたエディとヴェノムの仲良さも面白く、言い争いしながらたまに出る小さなギャグ要素も見物です。

ヴィランのヒーローとしての魅力と、物語が進むにつれて次第に成長していくヴェノムの姿などを、しっかりと表現しているのもポイントです。

また、カーネイジになる前の連続殺人鬼キャサディとシュリク、二人の間に隠された過去とキャサディの成長過程を見せつつ、キャサディとシュリクというキャラクターの立場に感情移入出来るようになっていました。

映画【ヴェノム】では、ヴェノムの誕生期やエディとヴェノムの出会い、お互いに共存しながら暮らし始めていく面に集中したとすれば、今回はエディとヴェノムの中年夫婦のような人生のパートナー、キャサディとシュリークのお互いの絆などに集中して、多彩なヴェノムの世界観を構築した点でもこれまでとはまた違った新鮮な映像を感じる事が出来ます。

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躍動的な演出

映画【ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ】は、ヴェノムとカーネイジのアクション対決に焦点が当てられています。

カーネイジが収容所を脱出した場面や、交互で闘いを繰り広げる二つのキャラクターの対決が印象に残るアクションに至るまで、見所やアクションのダイナミズムの面は満足感があるうえ、SCREEN Xの3面の活用度も特別さを与えてくれました。

SCREEN X=3面マルチプロジェクション・映画上映システムで、従来の正面スクリーンに加え左右側面に1面ずつ計3面のスクリーン(270度)になっている。

所々にSCREEN X画面が登場し、シンプルな構成により素晴らしい光景を与えると共に、些細なヴェノムの逸脱と台詞が興味を引く役割を充分に果たしています。

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カーネイジの誕生

MCU”マーブル・シネマティック・ユニバース”のスパイダーマンは、元々SONYのキャラクターですが、ヴェノムもSONY【スパイダーマン】ユニバースのヴィランです。

今回登場するカーネイジも、【スパイダーマン】ユニバースのヴィランで、外見はヴェノムと似ていますが、ヴェノムの身体が黒色なのに対して、カーネイジは赤色になっています。

カーネイジは、1988年4月に発行された【アメイジング・スパイダーマン】#300にヴェノムが登場した時から存在していました。

つまり、カーネイジもヴェノムと同じく、宇宙からやって来た寄生生物シンビオートによって誕生したのです。

また、作家デビッド·ミカライニーの【アメイジング・スパイダーマン】#361(1992)にもカーネイジが登場しています。

カーネイジはヴェノムより後に登場したキャラクターで、ヴェノムより暗く狂的な存在として描かれます。

カオス(Chaos)や、またはラビージ(Ravage)と名付けようとしましたが、結局”大虐殺”(Carnage)を意味する”カーネイジ”と名付けられたようです。

コロラド・ロッキーズの収容所で、偶然にもエディと一緒に収監された連続殺人犯クリータズ・キャサディにシンビオートの欠片が蝕み、キャサディを宿主にしたカーネイジが誕生したのです。

ヴェノムとエディの絆は強く繋がっていますが、彼らよりも絆が強かったのはカーネイジとキャサディでした。

彼らの間には、殺人と狂気という2つの共通点があり、カーネイジはキャサディを通じてキャサディはカーネイジを通じてお互いの欲望を満たしていったのです。

ヴェノムよりも暴力的で強く致命的な存在となったカーネイジの身体が赤色に設定された理由は噴き出す血を象徴するためで、ヴェノムがダークヒーローならカーネイジは凶悪そのもの

彼はヴェノムのような種族であっても同じ存在ではありません。

カーネイジの魅力はやはり狂気者で、ヴェノムまでもが怖がるカーネイジの初登場シーンは頭から離れない程の衝撃と恐怖そのものでした。

カーネイジの狂気、暴走、怒りなど全てを一度に感じた衝撃的な恐怖を与えるヴィランとして心に残っています。

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カーネイジの能力

カーネイジの外見はヴェノムと似ていますが、力や敏捷性、速度においてはヴェノムを上回っています。

ヴェノムよりもはるかに攻撃に特化していて、自分の身体を使って銃弾やナイフのような武器を作る事も使うことも出来ます。

また、宿主を治癒する能力も持っており、この治癒力は身体の一部分を失ったとしても回復可能なものなのです。

マーベルコミックスの世界観で最も強いヒーローであるセントリーに攻撃された時に、カーネイジの下半身は再生されませんでした。

しかし、身体が真っ二つになり栄養も供給もされず、宇宙に捨てられた状態でも生き残ったということは、カーネイジの粘り強い生命力を示しています。

また、スパイダーマンの蜘蛛の巣のように触手で罠を作る”スパイダーウェブ”を始め、建物の外壁に登ったり、危険を感知する能力”スパイダーセンス”、どのような方向からでも見ることが出来る能力やスパイダーセンスに感知されないといった恐るべき能力を持っています。

さらに、周囲の環境に紛れる能力もあるため、ヴェノムとスパイダーマンの能力を合わせたキャラクターと言っても過言ではありません。

実際にマーベルの人気キャラクターであるスパイダーマン、キャプテン・アメリカ、ヴェノムなどが大挙投入されたコミックスで、その年最も人気のある漫画シリーズだった【マキシマム カーネイジ】では、スパイダーマンとヴェノムが力を合わせてカーネイジを倒す場面が見られます。

そんな二人の能力とパワーを思い浮かべると、カーネイジがいかに強いシンビオートであるかが分かると思います。

しかし、そんなカーネイジにも弱点がありました。

ヴェノムと同じく音と熱に弱く、彼が作った銃弾や刀などは、身体から分離して10秒後にほこりとなって消える短所もあるのです。

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クリータス・キャサディ

カーネイジの宿主であるクリータス・キャサディは、マーベルコミックス1991年【アメイジング・スパイダーマン】#344で初めて登場しました。

サイコパス連続殺人鬼だったキャサディがエディ・ブロックと同じ刑務所で過ごしていた時、ヴェノムのシンビオートであるカーネイジが彼の身体に寄生します。

彼は、この時に得た超人的な能力を利用して脱獄し残酷ヴィランとなったのです。

スパイダーマンが善の側に立っていて、ヴェノムが善と悪が混在している状態だとすれば、カーネイジとキャサディは絶対凶悪のポジションに位置しています。

コミックスでキャサディは、反社会性人格障害からなる精神監獄から生まれました。

幼い頃、彼は祖母を階段から突き落として殺害し、浴槽にヘアードライヤーを落として母親を殺害、飼っていた犬をドリルで拷問して殺したサイコパスです。

その後、彼は送られた施設で他の子供達と施設の職員達を大虐待・殺害しました。

このような幼年時代を経験したキャサディは、人生は本質的に無意味で無駄であると考え「法は言葉だけだ」という信念を持つようになりました。

法の枠を完全に無視するようになった後は、殺戮で混乱した世の中が彼の最終目標であり、それが彼が望む世界なのです。

シンビオートは、寄生する宿主の性質や精神状態によって行動が左右される為、正義感の強さと残酷さを併せ持ったエディに寄生したヴェノムは、凶悪でも正義でもないダークヒーローになりました。

そしてその一方で、既に加虐的な性格を持っていたキャサディに寄生したカーネイジは、もっと悪辣で残忍で他人の死も辞さない凶悪な存在になったのです。

ヴェノムから生まれたものの、ヴェノムよりももっと強力で邪悪なヴィランがカーネイジです。

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キャサディの恋人シュリーク

キャサディは、狂人に残酷な感情を持っているという点で、DCコミックスのジョーカーと比較される事もあります。

ジョーカーには恋人のハーレクインがいるように、キャサディにも愛するシュリークがいます。

シュリークの本名は、フランシス・ルイーズ・バリソン。

元々は人間の女性で、マーベルコミックの【スパイダーマン】シリーズに登場するヴィランであり、”マキシマム・カーネイジ”に初登場しました。

幼い頃に母親から虐待を受けて育ったシュリークは、麻薬ドラッグに手を出して売人となり、警察官に頭部を撃たれた事によって能力を獲得しました。

そして、それを悪用する事で犯罪者の道へと進んで行ったのです。

精神病を患った犯罪者が収容されるレイブンクロフトに送られたシュリークは、そこでキャサディと出会い犯罪を助け合うパートナーでありながらも夫婦のような存在です。

しかし、シュリークはキャサディのように根っからのサイコパスではなく、孤独で心の何処かで癒しと助けを求めています。

両手や口から発する超音波ブラストはもちろん、周囲の人々の精神を操り、恐怖と憎悪に陥れる感情を誘発させる能力も伴っています。

彼女の左目が光ると能力が発動され、ニューヨークでは多くの人々を狂気に駆り立て大混乱に陥れました。

ヴェノムやキャサディの弱点は特定の波長音であり、シュリークは彼らにとって脅威的な存在なのです。

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カーネイジの家族

”マキシマム・カーネージ”によって、マーベルコミックスの代表的なヴィランキャラクターに位置づけられたカーネイジ。

”マキシマム・カーネージ”には、キャサディとシュリークが一緒に脱獄した後は、仲間となったドッペルゲンガー、デモゴブリン、キャリオン達との”カーネイジファミリー“が登場します。

カーネイジは、彼らに自分を「お父さん」と呼ばせていましたが、彼らはカーネイジを軽蔑しており、何よりもシュリークの為に家族を組んでいたのです。

特に、ドッペルゲンガーはシュリークを本当の母親のように思い、カーネイジがシュリークを攻撃しようとした瞬間、自分を犠牲にしてまでシュリークを救出した場面が見られた事から、本当の親子関係のように成り立っていたのが分かります。

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ヴェノムVSカーネイジ

ヴェノムとカーネイジが対決する後半のシーケンスは全てが逸品で、一瞬も目を離す事が出来ないほど集中してしまいます。

特に、最初からエディに対して復讐心を抱いているキャサディと、キャサディの悪行を暴こうとする正義のエディとの対立シーン後半では二重の対決構図になっており、視覚的要素が興味深く描かれていました。

そして、重点的要素は騒音です。

騒音は、素材はシンビオートにとって最も避けたい要素なので、シンビオートであるヴェノムとカーネイジが、お互いにダメージを受ける騒音を対決の中でどのように活用するのかが見どころポイントの一つです。

作中では多様なアクションが登場しますが、全ての場面は4DXやIMAX、MX4Dでご覧になるとより大きな躍動感が感じられます。

4DX=韓国のCJ 4DPLEX社が開発した環境効果技術。現在、日本で導入されている映画館は、コロナワールドやシネマサンシャイン、ユナイテッド・シネマ、109シネマズなど、全国で今後も増加中。

IMAX=カナダのアイマックス社が開発した映写システム。通常よりも映像を大きなサイズで記録・上映出来る上に、6つのスピーカーと高度なチューニングシステムによって、クリアなサウンドを体感出来る音響も含まれている。映画館の床から天井までの縦幅、大きくアーチ状に広がっている横幅と巨大なスクリーンな為、映像がとても鮮明であり、映画を見ているというより、まるで映画の中に入って、自分もそこにいるような臨場感を味わえる。

MX4D=アメリカのMedia Mation社が開発した環境効果技術。感触に関する効果が細やかで、体感出来る特殊効果や演出も豊富なのが特徴。現在、日本で導入されている映画館は、全国のTOHOシネマズのみ。

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エディとヴェノムの関係

同じヴィランでありシンビオートで、顔立ちなど外面的には似ているヴェノムとカーネイジですが、それぞれの魅力やキャラクター設定など内面的には違うという特徴がはっきりと描かれていました。

【ヴェノム】(2018)で見せた恐ろしいヴェノムが、今回ではユーモアまで交えて、エディとの会話で与える楽しさが穏やかさでまるで夫婦のような仲良さは前編よりグレードアップし、多彩な雰囲気を醸し出しています。

いつでも何処でも、寝ても覚めてもエディの事ばかり考えているヴェノムの行動とセリフは本当に可愛いです。

ある時は、”誰がもっと悪いのか”と言い合ったりもしますが、これがヴェノムというキャラクター世界観が与える本当の魅力でしょう。

MCUとDCEUのスタイルが違うように、ヴェノムのスタイルはカッコイイふりや、偉そうにしない点が強みで、【ダークナイト】(2008)と最も対照的なヒーロームービーのようにも見えますが、哲学や真摯なアプローチ自体は眼中にもないようで、ただダークなバディームービーのようでした。

エディとヴェノムの関係は、ありふれたバディムービーで性格の違う2人の刑事の関係のように、バディとブロマンスに位置していると言っても過言ではありません。

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【ヴェノム:レット·ゼア·ビー·カーネイジ】の裏話

低くて渋いヴェノムの声は、トム・ハーディ自身が録音しています。

撮影前にヴェノムのキャラクターを分析し、セリフを録音した後にイヤホンで聞きながら、ヴェノムとやり取りする演技を行いました。

音響を担当したパトリック・アンダーソンは、「トム・ハーディの演技にヴェノムが完全に溶け込んでおり、私はただシンビオートであるヴェノムに合う聞き慣れない変な感じの声を作る為、いくつかの効果で10%程度を調整しただけ」と明らかにしました。

また、ヴェノムとエディの決闘シーンで2人のキャラクターが混ざるシーンでは、AR(拡張現実技術)が使われており、シーナ・ザ・ガル視覚特殊効果監督は、「撮影現場の何処でも画面に、ヴェノムとカーネイジを置いて見る事が出来るVRアプリがあったから、それを移動させながら実際にヴェノムとカーネイジがどのように見えるのか分かるようになった」と語っています。

ヴェノムとカーネイジの闘いのシーンがどのような仕上げになっているのかまで、本作は見所ポイントが満載です。

AR(拡張現実技術)=ARとは、”Augmented Reality”の略で、”拡張現実”と呼ばれる。ARは、スマートフォンやARグラス越しで見ると、現実世界にナビゲーションや3Dデータ、動画などのデジタルコンテンツが出現し、現実世界に情報を付加してくれる技術。
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エンディング映像

エンディングでが、エディとヴェノムがホテルの部屋でテレビを見ながら休んでいます。

ヴェノムはエディに、「君は理解出来ない膨大な能力と知識を持っている」と言い、ヴェノムはエディに「このような経験を見せる」と提案すると一瞬で、エディは他の素敵なホテルの一室にいる自分を見ました。

そしてテレビには、ピーター・パーカーがスパイダーマンとして出演し、ジェームズがスパイダーマンの正体が明らかになった場面が放送されます。

しかし、映像にはジェームズの他に誰もいません。

そして、2人が移動したホテルの部屋に泊まっている男性が、TVを見ているエディとベノムを見ながら、「どうやって自分の部屋に入ってきたのか」と聞いたところでエンディング映像が終わりました。

エンディング映像の意味

ヴェノムとエディがMCUに合流したのか、それともスパイダーマンとヴェノムのクロスオーバーが第3弾にあるのか、それとも【ロキ】(2021)や【スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム】(2019)で映し出される単純なマルチバースを見せてくれるのか。

まだはっきりとは明示されていませんが、本作の続編でヴェノムとスパイダーマンのクロスオーバーの可能性が高いと予想しています。

マルチバース=宇宙には、パラレルワールドが複数存在するが、別のパラレルワールドには少し異なった設定で同一の人物がいる。

本編より、更に強力なインパクトを与えたエンディング映像では、【スパイダーマン】(2002)シリーズとのマルチバース関係に加え、版権問題でまともに活用出来ない危機に直面していたMCUとSONYとの関係において、拡張された世界観の本格的な合流を知らせる場面が力強い一発を提供してくれました。

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