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【街の上で】とある青年が下北沢で紡ぐ、かけがえのない日々の物語。

©「街の上で」フィルムパートナーズ

【街の上で】あらすじ、ネタバレ。下北沢の古着屋で働いている荒川青。青はたまにライブを見たり、行きつけの古本屋や飲み屋に行ったり基本的にひとりで行動しています。口数が多くもなく、少なくもなく。ただ生活圏はとても狭く行動範囲も下北沢を出ません。事足りてしまうから…。そんな青の日常生活にふと訪れる「自主映画への出演依頼」という非日常。出演するまでの流れと、出てみたものの何か変わったのかわからない数日間。またその過程で青が出会う女性たちを描いた物語です。

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キャスト情報

荒川青/若葉竜也

本作の主人公、青は内向的な性格で下北沢からあまり出ることもありません。

普段は古着屋で働いており、仕事をしながら本を読むほどの読書家です。

付き合っていた彼女の雪に他に好きな人ができたことを告げられて物語が始まります。

青を演じる若葉竜也は1989年生まれの俳優です。

代表作はテレビドラマ【マイ★ボス マイ★ヒーロー】や【スイッチを押すとき】など。

そのほか映画【南瓜とマヨネーズ】やWEBドラマにも出演しています。

川瀬雪/穂志もえか

 
 
 
 
 
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雪は青の彼女であり、物事に対してはっきりしている性格でもあります。

物語の中で一度青から離れ自分の恋を優先させますが、青の大切さに気がつき復縁しました。

雪を演じる穂志もえかは1995年生まれの女優、モデル。

パパドゥ所属で講談社主催のオーディション・ミスiD2016でグランプリをとりました。

若葉竜也とは同じ今泉監督の作品【愛がなんだ】で共演しています。

田辺冬子/古川琴音

 
 
 
 
 
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冬子は下北沢の古書ビビビにて店員として働いており、亡くなった店長とは不倫関係にありました。

ラストでは不倫関係ではなかったことが発覚したり、青への気持ちの変化が見受けられるようなシーンもあり、冬子の中でも町子の自主映画を通して気持ちに移ろいが見られます。

冬子を演じる古川琴音は1996年生まれの女優です。

神奈川県出身でユマニテ所属。

代表映画は【チワワちゃん】【12人の死にたい子どもたち】など。

高橋町子/萩原みのり

 
 
 
 
 
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町子は自主映画を制作する学生で、自分の映画に青を誘った第一人者です。

古着屋で青が読書をする姿を見つけ、自分の映画に誘いました。

勝気で自信家な一面もあり、青の出演シーンのカットをめぐり冬子と衝突します。

萩原みのりは1997生まれ、愛知県名古屋市出身の女優。

スターダストプロモーションに所属しています。

37セカンズ】【生きるとか死ぬとか父親とか】など多くのテレビドラマを中心に活躍してきました。映画【花束みたいな恋をした】にも出演していました。

城定イハ/中田青渚

 
 
 
 
 
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イハは町子の制作する自主映画を作り上げるメンバーの一人で、映画製作の打ち上げを青と一緒に抜け出します。

青とは友達という関係を結びますが、人によっては前後の流れからほかの方向性を考察することもできるでしょう。

フレンドリーでいて誰にでも対等なイハは、町子の言動にショックを受けた青に対しても親切でした。

イハ役の中田青渚は2000年生まれ、兵庫県神戸市出身の日本の女優です。

アミューズ所属。

過去の作品は【orange -オレンジ-】【サバイバルファミリー】などの人気映画にも出演しています。

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青と下北沢

青(若葉竜也)の行動範囲は狭く、下北沢を出ることもあまりありません。

古着屋のカウンターで本を読みながら、穏やかな日常を送る青。

しかしある日、恋人の雪(穂志もえか)から浮気の告白と別れを迫られ、青は納得のいかないまま失恋をすることになってしまいます。

その後、過去に音楽をやっていたことを冬子(古川琴音)に嗅ぎ付けられた青は、以前自分が作っていた音楽について語ります。

自己開示のトリガーであった音楽の話題で心を許した青は、冬子と店長の不倫関係について言及してしまいました。

古本屋の店長はすでに亡くなっている方で、冬子との関係性は曖昧でしたが、突然の問いに困惑した冬子は涙を流し青を拒絶します。

冬子を傷つけたことを自覚した青は謝罪を重ね、赦しを乞います。

青が残した留守番電話の内容を聞いた冬子は、青を許し仲直りするのでした。

青が依頼された役は取り替えのきく「本を読む人」というセリフもないエキストラの1人でしたが、それを知らない青は冬子と演技の練習をしたり、出演に向けての準備を自分なりに重ねていきます。

また、演者の中には雪が好きだった朝ドラ俳優の間宮(成田凌)もいました。

ついに出番となり、それぞれの演技を町子(萩原みのり)率いる学生チームが撮影していきます。

しかし、練習も虚しく緊張に呑み込まれてガチガチになってしまった青の演技は、敢えなくカットされてしまうことに。

その後、映画撮影の打ち上げで、いまいち学生たちの内輪ノリについていけない青にイハが声をかけました。

そのまま飲み会を抜け出し、2人はイハの自宅へと向かいます。

夜が耽ふけるまで互いの過去を語り合った青とイハは、「友人」として親睦を深めていくことを決めました。

その後、町子の映画が公開されると、冬子は青の撮影シーンが使われていなかった怒りを直接 町子にぶつけます。

言い争いになる町子と冬子の元を通り過ぎたイハは意見を求められ、正直に青の演技が緊張のしすぎで下手だったことを冬子に伝えます。

こうして、青と雪が復縁をする形で下北沢にはまたいつもの日々が訪れたのです。

町子の映画への出演の前後で少しだけ変わったかもしれない青のゆるやかな日々は、こうして幕を閉じます。

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青を取り巻く人々

雪の浮気相手

雪の浮気相手は俳優の間宮でした。

しかし、間宮といて一般人と芸能人との恋に限界を感じていた雪は、間宮を捨てて青の元に戻りたいと言います。

間宮は自分よりも元恋人をとった雪に腹を立て、その男の顔を一目見ると言って雪について行きますが、まさかの青が元彼氏だったことに驚きを隠せません。

間宮と青は町子の自主映画で顔見知りの関係だったからです。

青もまさか雪の浮気相手が間宮だったとは思いもよらず、困惑を隠せない様子。

途中行きつけのバーのマスターとの浮気を疑っていた青にとっては、特に思いもよらない展開でした。

イハと元彼氏

イハは過去に自分が3人の男性と恋愛関係を持ってきたことを青に話します。

そして、その元彼氏のうちの1人はまだイハへの想いを捨てられず、執着心を持っていました。

イハの家から帰ろうとした瞬間、タイミング悪く青はイハの元彼氏と出くわしてしまいます。

青とイハの関係は「友達」。

しかし、青がイハの家に泊まったあとどうなったのかは観ている人の想像に委ねられます。

カメラの視点は常にイハのリビングを捉え、ある種パーソナルスペースとなるイハのその他の家の部分は映像には捉えられていませんが、青から見たイハの家を表しているようにも思えます。

雪も交えたイハとイハの元彼氏、そして青のやりとりはこの映画の見どころでもあります。

下北沢という街

劇中のライブシーンで演奏を披露したマヒトゥ・ザ・ピーポーの語りがパンフレットに載っています。

その中でも印象に残ったのは「映画のようなとかドラマチックなどと形容されるそんな日々はすでにそれぞれのもとに確かにあって、ただ、その側にカメラがないだけで、それぞれが映画のように生きていくのだ。今泉映画にはそういった取りこぼすことの方が簡単な何も生産性のない瞬間にこそ光が当たっている」という言葉です。

作品中でもアーティストとして登場しますが、本を出版している実力も納得の言葉選びに心が震えました。

下北沢という街と、このカメラがない日常にスポットライトを当てた「街の上で」は非常に親和性が高いのでしょう。

夢の卵と墓場が同時に存在しあう街。

いつ帰ってきても、大袈裟ではないそっけないくらいの愛を感じられるこの温度が、心地良く感じられます。

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誰にでもある等身大の日常を描いた物語

【街の上で】の青は、誰にでもなりうる存在だと思います。

恋をしたり、振られたり、傷ついたり、また誰かに出会ったりしながら、私たちは日々を過ごします。

この映画が、あなたの日常に寄り添うものでありますように。

©「街の上で」フィルムパートナーズ