【永遠の0】は百田尚樹のベストセラー小説を【ALWAYS 3丁目の夕日】の山崎貴監督が映画化したヒューマンドラマです。”生きて帰る”ことに拘っていた主人公がなぜ零戦パイロットとなり特攻で命を落としたのか。孫がその理由調べていくうちに戦争の悲惨さや残酷さ、祖母の思いを知るのです。主人公をV6の岡田准一、妻役に井上真央、現代に生きる孫役を三浦春馬が演じています。
あらすじ
司法試験に落ち続けた佐伯健太郎(三浦春馬)とフリーライターの姉の慶子(吹石一恵)は、祖母の葬式後に祖父賢一郎(夏八木勲)から血の繋がりがないことを告げられます。
本当の祖父は太平洋戦争で特攻に志願し、戦死した宮部久蔵(岡田准一)という人物でした。
二人は宮部久蔵について調べはじめ、宮部は凄腕のパイロットでありながらも”海軍一の臆病者”と言われていたほど、生きて帰ることに執着していた人物である事を知ります。
生きることに執着していた宮部がなぜ特攻に志願したのか、健太郎は祖父のかつての戦友たちの話しから思いもよらない真実を知ることになります。
キャスト紹介
宮部久蔵/岡田准一
天才的な操縦技術を持ちながら生きて帰ることに執着し、周りから”臆病者”と呼ばれていた本作の主人公。
宮部久蔵役を演じたのは、俳優でアイドルグループV6のメンバー岡田准一です。
1995年にバラエティ番組の公開オーディションで芸能界入りし、同年V6としてデビューしました。
2003年公開の【COMIC RESCUE 】で映画初出演し、同年公開の【木更津キャッツアイ 日本シリーズ】で単独での映画初主演を果たします。
2015年、第38回日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞(永遠の0)と最優秀助演男優賞(蜩ノ記)をダブル受賞しました。
アクションや殺陣にもこだわりが強く、自身で作り演じている作品も多くあります。
主な出演作品は、【COMIC RESCUE 】(2003)、【木更津キャッツアイ 日本シリーズ】(2003)、【花よりもなほ】(2006)、【陰日向に咲く】(2008)、【SP THE MOTION PICTURE】シリーズ、【図書館戦争】シリーズ、【海賊と呼ばれた男】(2016)、【関ヶ原】(2017)、【散り椿】(2018)、【ザ・ファブル】シリーズ。
佐伯健太郎/三浦春馬
宮部久蔵と松乃の孫。
司法試験の合格を目指すも試験に落ち続けています。
祖父から血のつながりがないことを告げられ、本当の祖父について調べ始めます。
佐伯健太郎役を演じたのは三浦春馬。
4歳の時に児童劇団に所属し、1997年の連続テレビ小説で子役としてデビューしました。
2007年公開の【恋空】が大ヒットしたことでブレイクし、第31回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。
以後、映画やドラマだけではなく舞台やミュージカルにも多く出演し、表現の場を広げていきました。
主な出演作品は、【森の学校】(2002)、【キャッチ ア ウェーブ】(2006)、【恋空】(2007)、【クローズZEROⅡ】(2009)、【ごくせん THE MOVIE】(2009)、【君に届け】(2010)、【進撃の巨人 ATTACK ON TITAN】シリーズ、【銀魂2 掟は破るためにそこにある】(2018)、【こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話】(2018)、【コンフィデンスマンJP】シリーズ、【アイネクライネナハトムジーク】(2019)、【天外者】(2020)、【ブレイブ 群青戦記】(2021)、【太陽の子】(2021)。
日本を代表する俳優の一人となりましたが、2020年7月に突如永眠。
現在もなおInstagramやTwitterにはたくさんのコメントが載せられています。
松乃/井上真央
宮部久蔵の妻。
結婚した翌年に子どもを出産しました。
松乃役を演じたの井上真央。
5歳から子役として活躍し、昼ドラマの【キッズ・ウォー】(1999-2003)シリーズで主演を務め注目を集めました。
学業に専念するため一時芸能活動を休止していましたが、芸能活動再開後のドラマ【花より男子】(2005)シリーズが大人気となり更に知名度をあげました。
2011年に映画【八日目の蝉】で第35回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞しています。
主な出演作品は、【チェケラッチョ】(2006)、【ゲゲゲの鬼太郎】(2007)、【花より男子F】(2008)、【僕の初恋を君に捧ぐ】(2009)、【ダーリンは外国人】(2010)、【八日目の蝉】(2011)、【綱引いちゃった!】(2012)、【謝罪の王様】(2013)、【白ゆき姫殺人事件】(2014)、【焼肉ドラゴン】(2018)、【大コメ騒動】(2021)。
【永遠の0】は実話?
本作は百田尚樹が執筆した小説が原作となっており、あくまでもフィクションです。
しかし、小説の著者である百田尚樹は多くの戦争や時代の書籍を読んでから執筆したことから、実話を元にした部分も多くあります。
映画では戦闘機が忠実に再現され、実在した特攻隊員や零戦パイロットをモデルにしてるため、フィクションではありますがリアリティ溢れる映像が出来上がっているのです。
VFXで迫力ある映像美
山崎貴監督といえばVFXで有名ですが、本作もVFXを駆使したリアルな戦争描写が印象的です。
映画冒頭の真珠湾攻撃に引き込まれ、戦闘機に乗って戦う隊員たちの姿に目が離せません。
宮部が零戦で米国の空母を襲撃するラストシーンは迫力があり、自分も零戦に乗っているかのような感覚になります。
そして、何より宮部の最期の思いを想像すると涙が止まりません。
今は平和な日本。
しかしそれは、愛する家族のために戦い亡くなった人々の上に成り立っていることも忘れてはいけません。
戦争を知らない世代が増えていくことは当たり前のことです。
戦争映画は賛否両論ありますが、私たちは同じ過ちを繰り返さないために、そして日本の悲劇を忘れないためにぜひ観て欲しい一本です。
©2013「永遠の0」製作委員会