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【ドライブマイカー】。愛する存在を亡くした者たちが車の旅の果てに得たものとはーー。

©2021 『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

村上春樹の短編小説集「女のいない男たち」に収録された短編「ドライブ・マイ・カー」を、「偶然と想像」でベネチア国際映画祭銀熊賞を受賞した濱口竜介監督・脚本により映画化。2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、日本映画では初となる脚本賞を受賞。ほか、国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞の3つの独立賞も受賞しました。

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ラストシーンまで解説!ドライブマイカーあらすじ

©2021 『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

主人公で舞台演出家の家福(西島秀俊)は、最愛の妻・音(霧島れいか)をクモ膜下出血で亡くし、悲しみに暮れていました。

人気脚本家の音は夫とセックスをしたあと、脚本の草案である物語を夫に語って聞かせます。

しかし翌日、目覚めると彼女と記憶が曖昧で家福が聞いた物語の記憶を改めて聞き、それを脚本に仕上げるということを習慣にしていました。

音の生前、おおむね2人は最高の夫婦で愛に満ち足りた生活をしていましたが、家福は音が隠れて浮気をしていることを知っていたのです。

音は時に、他の男を家に招き入れて関係を持っていることもあり、その中には人気若手俳優の高槻(岡田将生)もいました。

2年後。

家福は広島で行われる国際演劇祭に招待され、広島へと車を走らせます。

広島では演劇祭のプログラマーである柚原と、ドラマトゥルク兼韓国語通訳を担当するユンスが出迎えてくれました。

演劇祭の規定で滞在中は車を運転できず、専用のドライバーが運転すると聞かされた家福は、車への愛着もあり演劇祭側の要望を断ります。

しかし、彼の主張は認められず23歳の女性ドライバー・みさき(三浦透子)が彼を毎日送り迎えすることになりました。

みさきはいささか無愛想なところがある娘でしたが、運転技術は確かなもので、家福も渋々みさきの運転を認めます。

家福は、演劇祭を通して、かつて妻と関係を持っていた高槻との距離を縮めていきました。

高槻は音についての気持ちに正直であり、素直な分 感情のコントロールが苦手な部分がありました。

また、酒癖に問題があり時には他の客と揉め事を起こすこともしばしば。

家福は、一見努力家な好青年の高槻の、欲に対するだらしなさを見抜いていました。

家福は日々、車の中で音の声が入ったカセットテープで演劇の練習をします。

みさきとも少しずつ打ち解け始め、家福はみさきが水商売の母親との関係に悩まされていた過去を知ります。

2人の間には、不思議な絆のようなものができ始めていました。

本番を間近に控え、稽古もいよいよ大詰めに。

しかし、突如ホールに一人の刑事が入ってきて、高槻を呼び出します。

高槻が以前カッとなって殴った男が病院で亡くなり、高槻は事件の犯人として逮捕されてしまったのです。

舞台を中止するか、高槻が抜けたワーニャ役を家福が演じるか、柚原は家福に選択を命じます。

最終決定までに3日の時間をもらった家福は、みさきの故郷へ車を走らせるよう頼みました。

みさきは快く了承し、車は日本を北上していきます。

真っ白な銀世界に埋まった家の跡地のような場所が、土砂崩れにのまれたみさきの過去の家でした。

花を手向けた後、2人は痛みに寄り添う親子のようにそっと抱き合います。

広島国際演劇祭は無事、ワーニャを家福が演じることでまとまり、『ワーニャ叔父さん』の舞台は大団円を迎えた。

時が過ぎ、韓国のスーパーマーケットでみさきが買い物をしている姿が映ります。

彼女が乗り込んだのは家福の車と同じ赤いサーブ。

車ではユンス夫婦の家で飼われていたのとよく似た大型犬が彼女を待っていました。

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キャスト

家福 悠介役/西島秀俊

 
 
 
 
 
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家福悠介は舞台演出家で、自身が出演する舞台の台詞を音の声で録音し、車内でカセットテープを再生してセリフの練習をしています。

広島でもその習慣は変わらず、みさきの車の中で練習を重ねていました。

家福悠介役を演じているのは、俳優やナレーターなど高い演技力で幅広いジャンルで活躍している西島秀俊。

【はぐれ刑事純情派 第5シリーズ】【悪魔のKISS】などのテレビドラマシリーズや【ニンゲン合格】【Dolls】【帰郷】【大奥】などの映画が代表作です。

渡利 みさき役/三浦透子

 
 
 
 
 
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渡利みさきは表情の変化に乏しくいつも淡々としていますが、家福に対して徐々に心を開き始めました。

ラストシーンでの故郷で見せる彼女の表情にも注目です。

渡利みさき役を演じているのは、北海道札幌市出身の女優三浦透子。

2002年、サントリー「なっちゃん」では2代目なっちゃんとしてCMに出演し話題になりました。

ドラマ【天才柳沢教授の生活】ではレギュラー出演、【悪の教典】【鈴木先生】などにも出演しています。

家福 音役/霧島れいか

 
 
 
 
 
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家福 音は家福悠介の妻であり、売れっ子の脚本家です。

しかし、家福に隠れて複数の男性と関係を持ち、生前の彼女は謎の多い存在でもありました。

家福 音役は【しあわせのパン】(2012)や【リアル鬼ごっこ2】(2010)など数多くの作品に出演している霧島れいかが演じています。

高槻 耕史役/岡田将生

 
 
 
 
 
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高槻は、かつて家福の妻・音の浮気相手でした。

以前、高槻が殴った男が死亡したことで警察に逮捕されてしまいます。

高槻役は映画やテレビ、ラジオ、舞台、CMなど数多くのジャンルで活躍している岡田将生が演じています。

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あの赤い車の正体は?ドライブマイカーの車種を解説

主人公となる劇作家/演出家 兼 役者、家福の運転する愛車はスウェーデンのサーブ 900。

「15年乗っている」と劇中で家福が語るサーブ 900は、日本で1978年から1993年まで販売されていた初代モデルです。

生産終了してから30年近く経ちますが、家福のこだわりの愛車として、どこに行くのもこの車を運転して出かけて行きます。

広島に行ってからは、みさきが「この車が愛されていることがわかる」と発言するのも納得です。

真っ赤な車を走らせた先、北の銀世界で寄り添う家福とみさきの不思議な絆には心が温まります。

車の旅は、喪失の先に得たもの、失ったものの本当の正体を教えてくれました。

【ドライブマイカー】。まだご覧になっていない方は、是非劇場でみさきのエンジン音に揺れる物語をお楽しみください。

©2021 『ドライブ・マイ・カー』製作委員会